National Health Service
イギリスでは NHS(National Health Service:ナショナル・ヘルス・サービス、略してNHS)が供給する医療は全て無料です。生活保護を受けていない限り、薬代は自己負担ですが診療、検査、その他の医療行為は全て無料で享受することができます。自己負担額が増える一方の日本のそれとを比べると、イギリスの国民医療制度を羨ましいとお思いになる方も多いのではないかと思います。私もこの制度の恩恵に預かる一人です。しかしながら、「万人に公平な医療を」という精神の基に成立するこの寛容な医療システムは崩壊寸前です。
NHS の財政は税金で賄われています。納税者は当然、医療行為を受ける権利があります。しかしながら、納税者ではなくとも、医療費は無料です。「手厚すぎる生活保護」という記事にも書きましたが、イギリスには生活保護だけで呑気に生活している人々があふれていて、国の財政を圧迫しています。
また、旧植民地からの移民に加えて、EU拡大による東欧からの移民による人口増加の影響で、「万人に公平な医療を」という NHS の大義名分が機能しなくなっている状況です。イギリスの人口は増え続けています。人が外からどんどん入ってくることに加え、ベビーブームがそれに拍車を掛けています。東欧からの若い労働者たちはイギリスに根を下ろし、家族を作る傾向にあるのだそうです。
イギリスの医療制度は日本とは異なります。病院にかかりたい場合は、自分が登録してあるGP(General practitioner:ジェネラル・プラクティショナーの略)に予約を取ります。General practitioner は開業医と訳されますが、イギリスにおいての GP とは NHS が運営する地域の診療所に勤務する医者のことで、ファミリードクターとも呼ばれています。
彼らは広範囲の医療知識を持ち、いかなる症状にも対応する義務があります。日本では目に異常を感じたなら直接、眼科に行くことができ、自分で眼科を選ぶことができますが、イギリスではまず GP の診断を受けます。GP の治療だけでは不十分な場合は GP が専門医を紹介してくれます。しかしながら、GP はいつも予約が一杯で、すぐに診てもらうことができずに数週間、数ヶ月と待たされることも珍しくはありません。
万年予算不足に加えて GP は毎日、多くの患者を診察しなくてはならず、一人一人の患者に時間を掛ける余裕はありません。以前、私が腰痛で GP に予約を取ろうとしたところ、予約は1ヶ月先だと言われ、やむなく Walk-in Centre(ウォーク-イン・センター:予約なしでも行ける診療所で、急を要しますがそれほど重症でない患者を受診します。)に行きました。そこでは医者ではなく看護師が私を診察し、頭痛や生理痛用の痛み止めを処方しました。処方箋なしでも薬局やスーパーで簡単に買うことができる薬でした。私は痛みを止めることよりも、その原因が知りたいがために受診したので、薬は買わずに帰宅後インターネットで「腰痛」の項目を調べました。
私はその時、運よくウォーク-イン・センターで診てもらうことができましたが、多くの患者は「まずは GP に予約を取ってください。」と追い帰されていました。GP の予約が取れなかった患者がウォーク-イン・センターを頼るのでしょうが、大勢がここに殺到すると、本来の救急患者に対応できなくなってしいます。
多くの人々が私と同様の経験をしています。病院の清掃が行き届かず、入院患者が細菌に感染して亡くなったというような事故のニュースも多く聞きます。それでも、「万人に公平な医療を」という精神と真剣に仕事に従事する医療関係者たちの努力は尊敬に値すると思います。
NHS の財政は税金で賄われています。納税者は当然、医療行為を受ける権利があります。しかしながら、納税者ではなくとも、医療費は無料です。「手厚すぎる生活保護」という記事にも書きましたが、イギリスには生活保護だけで呑気に生活している人々があふれていて、国の財政を圧迫しています。
また、旧植民地からの移民に加えて、EU拡大による東欧からの移民による人口増加の影響で、「万人に公平な医療を」という NHS の大義名分が機能しなくなっている状況です。イギリスの人口は増え続けています。人が外からどんどん入ってくることに加え、ベビーブームがそれに拍車を掛けています。東欧からの若い労働者たちはイギリスに根を下ろし、家族を作る傾向にあるのだそうです。
イギリスの医療制度は日本とは異なります。病院にかかりたい場合は、自分が登録してあるGP(General practitioner:ジェネラル・プラクティショナーの略)に予約を取ります。General practitioner は開業医と訳されますが、イギリスにおいての GP とは NHS が運営する地域の診療所に勤務する医者のことで、ファミリードクターとも呼ばれています。
彼らは広範囲の医療知識を持ち、いかなる症状にも対応する義務があります。日本では目に異常を感じたなら直接、眼科に行くことができ、自分で眼科を選ぶことができますが、イギリスではまず GP の診断を受けます。GP の治療だけでは不十分な場合は GP が専門医を紹介してくれます。しかしながら、GP はいつも予約が一杯で、すぐに診てもらうことができずに数週間、数ヶ月と待たされることも珍しくはありません。
万年予算不足に加えて GP は毎日、多くの患者を診察しなくてはならず、一人一人の患者に時間を掛ける余裕はありません。以前、私が腰痛で GP に予約を取ろうとしたところ、予約は1ヶ月先だと言われ、やむなく Walk-in Centre(ウォーク-イン・センター:予約なしでも行ける診療所で、急を要しますがそれほど重症でない患者を受診します。)に行きました。そこでは医者ではなく看護師が私を診察し、頭痛や生理痛用の痛み止めを処方しました。処方箋なしでも薬局やスーパーで簡単に買うことができる薬でした。私は痛みを止めることよりも、その原因が知りたいがために受診したので、薬は買わずに帰宅後インターネットで「腰痛」の項目を調べました。
私はその時、運よくウォーク-イン・センターで診てもらうことができましたが、多くの患者は「まずは GP に予約を取ってください。」と追い帰されていました。GP の予約が取れなかった患者がウォーク-イン・センターを頼るのでしょうが、大勢がここに殺到すると、本来の救急患者に対応できなくなってしいます。
多くの人々が私と同様の経験をしています。病院の清掃が行き届かず、入院患者が細菌に感染して亡くなったというような事故のニュースも多く聞きます。それでも、「万人に公平な医療を」という精神と真剣に仕事に従事する医療関係者たちの努力は尊敬に値すると思います。
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