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2024-02

ペーナ宮殿

 小ぢんまりと上品なシントラにあってなぜ、と嘆かずにはいられないのは、ペーナ宮殿です。噂には聞いていましたが、間近で見ると、その趣味の悪さに愕然としました。様々な建築様式の寄せ集めは、ちぐはぐで、景観を何よりも大切にするヨーロッパ人の感性からは程遠いものといえるのではないでしょうか。せめて色合いにでも統一感があればよいのですが、赤や黄色、グレーの壁は、まるで安物のペンキで塗りたくられたかのようです。低予算で作られたテーマパークを彷彿とさせます。

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 散々なことを書きましたが、ペーナ宮殿は、シントラ宮殿ムーア人の城壁と併せて「シントラの文化的風景」の一部として世界遺産に登録されています。

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 現在、宮殿が建てられている場所には、古い修道院がありました。1755年のリスボン地震で崩壊しましたが、礼拝堂だけは無傷で残りました。女王マリア2世の夫であったフェルナンド2世は、この地に魅せられ、また、礼拝堂の姿に深く心をうたれ、修道院を再建することを誓ったのでした。そして、1836年には、修道院を中心にすえた王家の夏の離宮の完成をみました。

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 ペーナ宮殿はよく、バイエルン王ルートヴィヒ2世が建設したノイシュヴァンシュタイン城と比較されますが、ペーナ宮殿のほうが30年ほど先に完成しています。フェルナンドの従兄弟にあたるルートヴィヒは、この宮殿から何かしらの影響を受けたのかもしれません。19世紀には、異国情緒あふれる外国風の建築が流行したそうで、彼らが手がけた二つの宮殿には、その影響が色濃く反映されているのではないでしょうか。

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晩餐の間

 外見の醜悪さとは裏腹に、室内には落ちついた美しさがあります。室内装飾には現代風の趣があり、きらびやかすぎず、抑えられた色づかいが全体に落着いた雰囲気を醸し出しています。
 壁一面が美しいアズレージョで覆われている晩餐の間。重厚な木目のダイニングテーブルとタイルの組み合わせは悪くありません。

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 宮殿や大きなお屋敷にあるキッチンは、召使たちが立ち働く場所ということで、通常、階下の日の当たらない場所にあります。しかしながら、ペーナ宮殿のキッチンには大きな窓があり、明るい日差しが降り注ぎます。奇抜な外観よりも、明るく清潔なキッチンに感銘を受ける私は、やはり前世でも王侯貴族であったはずもなく、やはり庶民であったのだろうと確信するばかりです。

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