2017-08

ロイヤル・パビリオン

 ジョージ4世の命を受けて建設された Royal Pavilion(ロイヤル・パビリオン)は、Brighton(ブライトン)のランドマークともいえる建物です。彼はヴィクトリア女王の叔父にあたりますが、放蕩の限りを尽くし、国民には忌み嫌われていました。
 父親であるジョージ3世は、息子たちの相次ぐ不祥事のために精神を病み、ついには正気を失ってしまったといわれています。(現在では、病気が原因で心身喪失したという説が有力です)ジョージ4世は、その父親のそばから離れたいという一心でブライトンに離宮を建てたといいます。

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 館内には、モザイクでできた、若くてハンサムな頃のジョージ4世の肖像画があります。しかしながら、晩年は体重が増えすぎて、歩くのもままならなかったといいます。彼は乗馬が好きでしたが、車椅子生活を余儀なくされてからは、人前に姿を現すことを避けるようになったそうです。もともと嫌われ者であった彼のこと、新聞などのメディアは、こぞって醜く太ったジョージの風刺画を掲載し揶揄しました。その一部は、館内にも展示されています。

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ジョージ4世

 タージ・マハールのようなインド風の外観と中国風の内装が美しいロイヤル・パビリオンですが、ジョージ4世はインドにも中国にも行ったことはないそうです。内装は、中国風ということですが、あくまで西洋人が思い描く東洋趣味。
 宴会場には、白人に細くつり上がった目をつけただけの奇妙な人たちが描かれた大きな絵があります。衣装で中国人であるということがわかりますが、東洋人の私にとっては、なんとも奇妙な絵でした。しかし、18世紀のイギリス人にとっては、エキゾチックで美しいものに見えたのでしょう。

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 館内は撮影禁止で、写真を撮ることができなかったのがとても残念ですが、エントランスホールに続く渡り廊下は、純粋に中国風で美しく、私はそこが一番好きでした。しかしながら、外観の美しさのほうが、展示物のそれよりも遥かに優るという気がしました。


 ちなみに、ジョージ4世は Blackadder (ブラックアダー)の第3シリーズに登場します。彼は、父親であるジョージ3世が病に伏してから、摂政王太子(プリンス・リージェント)を務めていましたが、このシリーズでは、その時代が描かれていています。
 冒頭で演説しているのは、1783年に24歳でイギリス最年少の首相に就任したウィリアム・ピット(小ピット)で、ジョージを痛烈に批判しています。その頃からすでに嫌われ者であったことがうかがえますが、彼は、ブラックアダーにそのことを指摘されても、自分が嫌われ者であるなどとは露ほども思っていない、おめでたい人として描かれています。

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