2017-10

オルタ美術館

 ブリュッセルの街並みを語る上で忘れてはならないのは、アールヌーヴォーとアールデコです。注意して歩いてみると、街のいたるところでその特徴的な建築様式を見ることができます。
 アールヌーヴォーは、19世紀末から20世紀初頭にかけてヨーロッパを中心に開花した新しい芸術様式です。花、植物などのモチーフ、曲線を駆使するといった従来の様式には囚われない装飾性、また、鉄やガラスなど当時の新素材を利用しているのが特徴です。

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服のデパートとして設計されたサントゥノワ建設のアールヌーヴォー様式の建物
現在は、楽器博物館として使用されている

 ベルギーを代表する建築家ヴィクトール・オルタは、アールヌーヴォーを建築に取り入れた第一人者であると言われています。彼が1889年から1911年まで過ごした私邸は、オルタ美術館として一般に公開されています。
 この邸宅は少し郊外にありますが、中心街から歩いて行けない距離でもなかったので、私たちはブリュッセルの街並みを眺めながら目的地を目指しました。途中で、庶民的な地域を通過しましたが、ブリュッセルもロンドンも住宅地の雰囲気は似たり寄ったりでした。しかし一つだけ異なっていたのは、ブリュッセルの街角では突如としてアールヌーヴォーやアールデコ様式の建物が出現することでした。

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何でもない住宅地に突如出現するアールヌーヴォーやアールデコ建築

 私はアールヌーヴォーとアールデコの区別もつけられないような人間です。オークション番組などを見ていると、「アールデコですねぇ、この美しい曲線が云々かんぬん。」というようなうんちくをよく耳にします。そういった言には「そうか?」と懐疑的に首を傾げてしまう私ですが、この邸宅の美しさは認めないわけにはいきませんでした。

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オルタ美術館外観 室内は残念ながら撮影禁止

 特にダイニングルームはシンプルですが、美しく装飾されていました。天井近くのアーチにあしらわれた花模様のステンドグラスと壁のモザイクとが絶妙なハーモニーを奏でていました。本棚から椅子にいたるまで一つ一つの家具は、さりげない調子で装飾されており、上品な曲線に彩られていました。
 また、らせん階段の植物的曲線を描いた鉄製の手すりをたどりながら階上を見上げると、アーチ型の天井は美しい花模様のステンドグラスで覆われていました。
 アールヌーヴォーなど意識したこともなかった私ですが、その繊細さを目の当たりにすると、美しいと思わずにはいられませんでした。できることならこのようなお屋敷に住んでみたいとため息をつくばかりでした。

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ベルギー漫画センター

 現在はベルギー漫画センターとして使用されている、旧ウォーケーズ百貨店もオルタの建築によるものです。この建物も、階段の手すりや床の装飾などにアールヌーヴォーの特徴が伺えました。
 美に対する高い意識を持ってつくられたものは、何にしても美しいものです。私も高い美意識を持ってすれば、自分の部屋を美しく生まれ変わらせることができるかしらなどと夢想してみるのでした。

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