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2023-06

ロンドン塔

 ロンドン観光のハイライトともいえるロンドン塔に行ってきました。住み始めると観光をしなくなってしまいがちですが、たまには、観光名所を訪れるのも新鮮でよいものです。

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ロンドン塔外観

 ロンドン塔といえば監獄のイメージばかりが先に立ちますが、もともとは国王が居住する王宮としての役割を果たしていました。1078年にウィリアム1世が要塞の建設に着手し、4代目のイングランド王であるヘンリー3世の治世(1216年 - 1272年)に完成をみました。

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Lanthorn Tower

 また、ロンドン塔は造幣所や動物園でもありました。1847年にロンドン動物園が開園するまでは、敷地内に珍しい動物が飼育されており、一般にも開放されていました。
 異国の珍しい動物を集めてくることで、時の支配者たちは、他の国々への影響力を顕示しました。ロンドン塔で最初に飼育された動物はライオン、ゾウ、白熊でした。ライオンは権力の象徴で、国王と同じ名前がつけられることも珍しくありませんでした。権力者と同名のライオンが死ぬと、その王朝も終焉を迎えると信じられており、実際にエリザベス1世のライオンが死んだ直後には女王も亡くなりました。

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Queen's House

 ロンドン塔で現在も飼育されているカラスにも伝説があります。17世紀後半、増殖し続ける野生のカラスを嫌ったチャールズ2世は駆逐を考えたていましたが、占い師は「カラスがいなくなるとロンドン塔が崩れ、ロンドン塔を失った英国が滅びる」と予言しました。それ以来、ロンドン塔では、一定数のカラスを飼育する風習が始まりました。
 このカラスは、Raven(レイバン:ワタリガラス)という種類で、そのへんにいるものと比べるとかなり大きいのが特徴です。しかしながら私は、レイバンを見ても所詮はカラスにすぎないと思ってしまいます。悪さをする懲りないカラスを日本で飽きるほど見てきたせいでしょうか。

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テムズ川のほとりで眺めるホワイト・タワー

 ロンドン塔は身分の高い政治犯を幽閉したり、処刑したりする監獄の役割を果たしていたことはあまりにも有名です。ヘンリー8世の二番目の妻であるアン・ブリンもここで処刑されました。ロンドン塔の中核をなすホワイト・タワーの地下は、牢獄として使用されていましたが、現在では、この建物で武器や武具に関する展示が行われています。私としては、ここで処刑された人々や拷問に関する資料を展示してほしかったのですが、悪趣味でしょうか。そして、アン・ブリンの亡霊によるガイドツアーなどがあれば最高なのですが。

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5年近くの滞英期間中、ロンドン塔とロンドンアイは結局行かずじまいでした。ロンドンアイにはそれほど未練はありませんが(笑)、ロンドン塔に行かなかったのはかなり後悔しています。入場料が結構高いので、躊躇しているうちに気付くと日本に帰ってきてしまいました。

ロンドン塔というと血塗られた処刑場というイメージですが、長い歴史の中で他にもいろいろな機能を果たしていたのですよね。そして今はロンドン有数の観光地として、その役目を果たしています。うーん、知れば知るほどつくづく行けばよかったです。

ihatov1001様

 こんにちは。私もロンドンアイには行ったことがありません。日本から友人が来て、「どうしてもロンドンアイにのりたい!」とでも言われない限り行くことはなさそうです。(高所恐怖症なのです。)
 ロンドン塔は、やたらと入場料が高いですね。びっくりしました。私は、Historic Royal Palacesの会員になったので、年会費でロンドン塔、ハンプトンコート、ケンジントンパレス、バンケティングハウス、キューパレスに一年間、行き放題です。
 ハンプトンコートに行ったとき、一日では見きれなかったのですが、二人なら二回の入場料を払うよりも会員になったほうが安いことを知りました。その場で会員になりましたが、その日の入場料との差額を支払うだけでカードを作ってくれました。行き放題といっても、毎週、行くわけではありませんが、期限が切れる来年の夏までできるだけ観光したいと思います。
 ihatovさんもロンドンに来ることがありましたら、会員になることをお勧めします。数日の滞在でも元は取れると思いますよ。と、なぜか宣伝してしまいました(笑)。


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