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2024-05

ルートヴィヒ2世-その数奇な運命-

 毎年、何万人もの観光客が訪れ、バイエルン地方に莫大な富をもたらすノイシュヴァンシュタイン城ですが、贅を凝らした耽美趣味の至りともいえるこの城は、建設当時はバイエルンの財政を圧迫する頭痛の種でした。この城は、城建設が趣味で借金まみれであったルートヴィヒ2世によって、1869年に建設が開始されました。

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遠くに望むノイシュヴァンシュタイン城

 ルートヴィヒ2世は父、マクシミリアン2世の後を継いで王位につきましたが、政治には全く興味を示さず、中世の騎士道物語の世界にのめりこむようになりました。そして、彼の夢想する世界を体現すべく城づくりに明け暮れました。彼は生涯で三つの城、ノイシュヴァンシュタイン城、ヘレンキームゼー城、リンダーホーフ城を建設しましたが、彼の存命中に完成したのはリンダーホーフ城だけでした。

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マクシミリアン2世が改装したホーエンシュヴァンガウ城

 彼はワーグナーを庇護したことでも知られています。ワーグナーが作曲した「ローエングリン」は、白鳥の騎士ローエングリンが窮地に追い込まれた王女エルザを救って結婚しますが、後に自らの素性を明かして去ってゆくという物語です。ルートヴィヒ2世は、自分がローエングリンであり、ワーグナーをエルザであると夢想し、パトロンになったのでしょうか。想像に難くありません。

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若き日のルートヴィヒ2世 聖ミヒャエル教会

 彼は、若い頃の美貌にも関わらず生涯独身を貫きました。彼は自分の世界に没頭し、人づき合いが苦手な性格だったのは事実のようですが、女性を愛することができなかったのではないかともいわれています。
 彼はまた、城の建設に明け暮れ、自らが建てた城の中では中世の騎士であるかのように振舞いました。昼夜逆転した奇妙な生活を送り、部屋中に数千本のキャンドルをともすような贅沢に明け暮れました。王であるルートヴィヒ2世の承認を得るために家臣たちは、都から何日も馬車に揺られ彼に面会を申し出なければなりませんでした。

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ノイシュヴァンシュタイン城河畔

 自らの世界に没頭しすぎたこと、人づきあいが極端に苦手であったこと、そしてなによりも、城の建設によって多額の借金を抱えこんでいたルートヴィヒ2世は、とうとう家臣たちの手によって捕らえられました。そして、精神鑑定にかけられ、王位を剥奪されました。王位を剥奪された次の日、1886年6月13日、シュタルンベルク湖で、医師のフォン・グッデンと共にルートヴィヒ2世の遺体が発見されました。40歳の若さでした。自殺説、暗殺説がありますが、その死の詳細については未だ謎のままです。
 美貌、生涯貫いた独身、独自の精神世界、謎に包まれた死、彼は現在にいたっても多くの人々の想像をかき立ててやみません。

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