2017-10

ファド

 リスボンに来たからには、是非ファドを聴いて帰ろうと意気込んでいました。しかしながら、レストランでファドの演奏が始まるのは21時頃からと比較的遅く、昼間の観光で疲れきってしまっていた私たちは、ついにその機会を逃してしまいました。そのかわり、ファドの故郷であるアルファマ地区にあるファドとポルトガルギター博物館に行きました。この博物館を見学することでファドを満喫しました。

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ファドを語る上では欠かすことのできないポルトガルギター

 ファドはリスボンの下町であるアルファマ地区で生まれた民衆歌謡です。ファドには、大航海時代にポルトガルにもたらされた、イスラム、アフリカ、ブラジルなどの音楽要素が溶け込んでいるといわれています。しかしながら、はっきりとしたルーツはわかっていません。

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視聴質のレトロなテレビセット

 ファドは決してお上品な音楽ではなく、場末の酒場などで歌われていました。船乗りや売春婦たちも好んで聴いていたそうで、刑務所内でもさかんに歌われていました。

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レコードコレクション
 
 ファドは、運命、または宿命を意味するラテン語の fatum に由来するといわれています。失ってしまった人、時間、場所などに対する郷愁、人生の喜びや悲しみ、苦しみなどの心情を歌ったものが多く、その調べには何ともいえぬ哀愁が漂っています。

Amália Rodrigues - Barco Negro, 1955
 ファドを一躍有名にさせたのは、1954年のフランス映画「過去を持つ愛情」のなかで、アマリア・ロドリゲスが歌った「暗いはしけ」でした。アルファマの貧しい家庭に生まれ育ったアマリアでしたが、映画のヒット以来、ファドの女王として君臨し、ポルトガル人の間では絶大な人気を誇りました。また、ファドを世界の人々の知らしめた第一人者となりました。

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アルファマの路地にて

 博物館内に展示してあった粘土細工がファドの世界観をよく表わしていました。飲んだくれ、店番、ひったくり、怒鳴りあい、噂話、イワシを焼くにおい、そのような何気ない路地裏の日常。普通の人々にもたらされる喜びや悲しみ。それがファドの精神なのではないでしょうか。

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一瞬アイリッシュやスコティッシュパブで奏でられる伝統音楽を連想しましたが、所変わればずいぶん趣が違うのですね。これはこれでとても楽しそうです。生演奏を逃したのは惜しかったですね。

ihatov1001様

 こんにちは。
 今になって思えば無理をしてでも生演奏を聴きに行けばよかったです。地理的な関係から、フラメンコと似ているのかと思いましたが、そうともいえないようですね。本当に所かわれば趣も随分と変わるものです。旅は楽しいです(笑)。


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