2017-09

謝辞

 ある日、相棒が体内に手で触れることができるしこりを発見しました。心配になってインターネットで調べてみると、そのしこりは癌の可能性が高く、もし癌であるとしたら転移しやすいのですぐにでも手術が必要であるとの記述がありました。相棒はすぐに GP に予約を入れましたが、診療は1週間先でした。
 GP を全面的に信頼して良いものかどうか半信半疑だった私は相棒にプライベートの医療機関での検査も視野に入れるように提案しました。プライベートを利用するならば言葉が通じる日系にお願いした方がよいのではないかと思い私は日系の病院に電話で検査方法や費用について尋ねました。看護師さんが電話口で丁寧に対応してくださったところによると、日系の医療機関では専門的な検査は行わず、GP と同じように診療を行い、必要であれば英系の医療機関を紹介する形をとっているということでした。看護師さんとお話をしながら、まずは GP の診療を受け、その治療方針に納得がいかない場合にはプライベートに切替えるのが最良の方法であろうとの結論に達しました。
 GP での診断の結果は、そのしこりは癌ではなく体内にあっても無害なもので、そのしこりが大きくなり過ぎない限り手術の必要はないということでした。相棒を診療した GP はしこりに触れただけで即、診断を下したそうです。相棒は GP の言葉に安堵したものの、念のために大きな病院で検査をしたい旨を伝えました。GP はその場で紹介状を書き5日後には専門の設備の整った病院で検査をしてもらえることになりました。検査の結果が届くまでに更に1週間を要しましたが、結果は GP が下した診断と同じでした。
 今回、相棒は GP の診療と専門的な検査を無料で享受しました。イギリスでは National Health Service(ナショナル・ヘルス・サービス、略してNHS:国民医療サービス)において処方箋で購入する薬以外の医療費は無料です。治療のために使用できる薬品や設備に一定の制限はあるようですが、診療、検査、治療、入院にかかる費用は全て無料です。GP や専門医への受診のためには相当の待ち時間を要する、一回の診療時間が極端に短い、GP と専門医との連携の不備、院内感染等の問題も数多く指摘されている NHS ではあります。しかしながら、今回のことで全ての人々に無料で医療行為を行っている NHS の懐の深さを実感しました。ありがとうございました。

読んでくださいましてありがとうございました。
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● COMMENT FORM ●

初めまして。
パートナーさんのしこり、無害なもので良かったですね!検査結果が出るまで不安だったと思います。
私も、ただの旅行者なのにNHSの恩恵に与ったことがあります。本当に、懐が深い制度ですよね。現政権下でNHSも色々とリフォームされていると聞きましたが、これからも一般市民の味方であり続けて欲しいです。

まずは相方さんが何事もなく良かったですね。

私はロンドンに渡る前に以前の仕事のストレスにより体を壊し、ロンドン在住中も何かあったらと思うと結構不安でした。結局滞英した4年半の間、気が張っていた為か、GP登録する事すらなく済みましたが、いざというときの為に信頼できるお医者さんが近くにあると言うことは重要ですよね。医療費の安い高いこそあれ、これはどの国にいても同じことなのだと、1度体を壊した者として実感しております。

aya様

はじめまして。コメントを残してくださりありがとうございます。
昨今は、どこの国も似たような情勢なのでしょうが、イギリス政府も財政難で殆どの機関で予算を削減を余儀なくされているようです。私は医療と教育だけには予算を惜しまないで欲しいと思っているのですが、なかなか上手くはいかないようです。本当にこれからも医療が一般庶民の味方であることを願ってやみません。

ihatov1001様

こんにちは。
ihatov1001さんのおっしゃる通り、信頼できるお医者さんが身近にいるということは本当に大切なことだと今回、実感しました。私自身や身近な人々はGPやNHSというシステム自体に疑問を感じたり、不満を抱くことの方が多い事実は否めませんが、それでも医療行為に携わっている人たちは尊いです。イギリスで暮らす以上は、NHSにお世話にならざるを得ません。私を含めて日本人は評判の悪いNHSですが、ありがたい事実もあるということを伝えたいと思いました。

こんにちは
まずは何事もなかったこと、本当によかったですね。
医療費が無料というのは良いところもある反面、日本では老人が病院を寄り合い所のように
使っていることが、問題視されています。
「あんた、最近来てなかったけど、どうしたん?」「ちょっと元気なくて・・」(← みたいな会話が・・)
クスリが無料でないというところは、イギリスの良いところかもしれませんね。
待ち時間が長いとか、いろいろあるかもしれないけど、
それも「ただ、来て見ただけ」という受診を防ぐ効果もあるのかも知れないと思います。

しかしながら、日本では乳幼児の医療費無料制度(自治体による)にずいぶん助けられました。
特に長男は病気が多く、入院も2回しましたので、
自費では給与の大半が飛んでいったはずです。
皆が正しく利用すれば、医療費無料制度はよい制度のはずですよね。

Hiro様

こんにちは。
私はNHSを殆ど信頼していませんでした。日本のように医療費を負担して自分で医者を選びたいと常々思っていましたが、今回のことでNHSの底力を見せつけられました。病気になったときにはNHSを頼らざるをえない永住者としては、ようやく安堵することができました。
日本にも乳幼児の医療費無料制度があるのですね。知りませんでした。医療費が無料であることは皆が正しく利用することが前提に成立っているはずですが、悪用する人がいるのは残念です。

本当に相方さんが何事もなく良かったですね。

医療の互助制度がなくなったら経済的弱者は医者にかかれなくなるのは眼に見えているので負担をどのように国民が支払うか問題に。
制度設計の力量に、時の政府、与野党議員は真摯には答えてくれているだろうか。先生と呼ばれる方達が何を考えているか判らない国で生きている者より。

Ton101様

こんにちは。
私はいつも日本とイギリスの中間くらいの政府が存在すればみんなが幸せになれるのにと思っています。イギリスは弱者に対してとても優しい国です。その思想自体は立派なのですが、残念ながらそれを悪用する人が多いのも事実です。最低賃金で働くよりは生活保護で暮らす方が豊かな暮らしができるそうです。そうなると弱者はもう弱者ではなくなってきます。なんだか考えさせられます。


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