2017-10

雨の凱旋門

2010年3月25日
 ホテルの朝食レストランで、シリアルボールかと見間違えるほど大きなカフェオレボールでカフェオレをすすりながら、ぼーっと見るともなしに通り過ぎる人々の様子を見ていました。レストランは狭かったので、二人の賄い婦さんたちがテーブルを片付けたり、食べ物を補充したりと忙しく働いていました。一人は白人で、もう一人は東洋系のご婦人でした。
 二人とも一生懸命に働いていましたが、白人のほうは太っているせいもあって、動きが散漫に見えました。彼女は一度に一つのことしかできませんでした。東洋系のご婦人はこまごまと多方面に気を配り、素早くさっさと仕事をこなしていました。「蟻のように働く」のは東洋人の特質でしょうか。私はロンドンでレジに並ぶ時、少しくらい列が長くても東洋人のレジ係を探すようにしています。早くて正確な場合が多いです。

 ホテルを出たときは生憎の雨でした。無名戦士たちの涙雨に濡れるかのような凱旋門には、感慨深い味わいがありましたが、シャンゼリゼ通りの散策には、からりと晴れた青空がほしかったです。シェンゼリゼに雨は似合いません。エッフェル塔に到着する頃にはすっかり雨も上がり、美しい青空を見ることができました。

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オベリスク
 オベリスクは古代エジプトで多く製作され、神殿などに立てられた記念碑です。パリのコンコルド広場にあるオベリスクは、エジプトから贈られたものです。

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エトワール凱旋門 屋上からの眺めは生憎の雨に霞んでいた 
 凱旋門は戦勝を讃え、その勝利に貢献した軍隊や国家元首が凱旋式を行う記念として作られる門のことです。凱旋門は世界各国にありますが、パリにあるこのエトワール凱旋門をイメージする人が多いのではないでしょうか。
 エトワール凱旋門は、前年のアウステルリッツの戦いの勝利を記念して1806年にナポレオンの命によって建設が開始されました。完成したのは1836年です。ナポレオンは凱旋門が完成する前に既に亡くなっていましたが、1840年にパリに帰還した彼の棺がこの門をくぐりました。

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エトワール凱旋門 無名戦士の墓

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エッフェル塔
 エッフェル塔は、フランス革命100周年を記念して1889年にパリで行われた第4回万国博覧会のために建造されました。塔の建設は万博に間に合わせるため、2年2ヶ月という驚異的な速さで行われました。建設当時は賛否両論ありましたが、現在ではエッフェル塔を含むパリのセーヌ川周辺は世界遺産として登録されています。

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ナポレオンが眠るアンヴァリッド
 アンヴァリッドは1671年、ルイ14世によって傷病兵を看護する施設として建設されました。施設内にはドーム教会があり、ナポレオンとその家族の墓があります。現在もアンヴァリッドは、軍の病院施設として機能しています。一部は軍事博物館として公開されています。
 私は平和主義者でどんな戦争にも絶対反対なので「軍事」に関わる事物を崇めたりはしません。自分の戦争観は日本が軍隊を持っていないことにも関係があるのかもしれません。しかしながら、いまだに現役で戦争をしている国イギリスにおいては、「軍事」の意味が私の考えとは全く異なります。軍の上官は、社会的に高い地位を持つと同時に尊敬されるべき職業です。恐らくヨーロッパでは同じような考え方なのだと思います。

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ナポレオンの墓所             ナポレオンの長兄(ナポリ王)の墓所

 アンヴァリッドからオルセー美術館に向かいう途中、夕立にあいました。地下鉄駅までの数メートルでジーンズまでぐっしょりと濡れてしまいました。風も強く傘も全くききませんでした。
 オルセー美術館は19世紀美術専門の美術館で、印象派の画家の作品が数多く収蔵されていることで有名です。オルセー美術館ではミレーの「落穂拾い」と「晩鐘」を鑑賞しました。学生時代に私には「落穂拾い」のイメージがあると言われたことがあるので、2枚の絵の前でしばらく佇んでいました。この絵画の牧歌的なところが私のイメージにつながっているのだとしたら嬉しいのですが。
 絵画鑑賞後、今回の旅行で唯一のまともなディナーをレストランでいただきました。旅行中は体調がすぐれず、食欲がありませんでした。メニューを選ぶのも億劫で、前菜もメインもシェフのお勧めを選びました。そうして出てきたのが「生牡蠣」です。よく同僚たちに「生牡蠣」にあたった話を聞かされていたので躊躇しましたが、頼んでしまったものは仕方がないので食べました。
 そんな心配とは裏腹に生牡蠣を口に入れた瞬間に、「こういうあっさりしたものが食べたかった。」と全身がよろこんでいるのがわかりました。メインのソーセージは肉臭くて数切れしか食べられませんでしたが、余った分は、相棒が全部食べてくれました。相棒のサラダとメインも少しもらって食べました。メインは同じくポークでしたが、こちらのほうがあっさりとしていておいしかったです。

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旅行中唯一のレストランディナー

参考文献:Wikipedia


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パリは優雅で良いですねえ。2度行ったことがありますが、凱旋門の大きさにおののき(マーブルアーチと同じくらいかと思っていました)、食べ物のおいしさに感動を覚え、ルーブルやオルセーの膨大な展示物にへとへとになりました。モンマントルのサクレー・クーレ界隈の雑踏はマーケットもあり、また当時好きだったアメリの影響で一番のお気に入りの場所でした。フランス語話せたら移住したかったくらいです(笑)。次にパリに行く機会があれば、まだ見ていないベルサイユと、出来ればモン・サン・ミッシェルに行ってみたいです。

最初の写真同様のオベリスクはロンドンにもあります。「Cleopatra's needle」という名でテムズの北岸沿いのウォータールーブリッジ近辺に地味に生えているはずです。

ihatov1001様

こんにちは。
パリはロンドンから「いつでも行ける」という気持ちが働いて去年の春まで行ったことがありませんでした。(日本からは卒業旅行で大昔に行きました。)パリは見所が多くて一度の旅行ではとても足りなかったのでまた行きたいです。私はモンマルトルに行っていないので今度はその辺を集中的に歩きたい思います。モン・サン・ミッシェルに行ってオムレツも食べたいですね。(笑)
私は「Cleopatra's needle」の存在を知りませんでした。今度、その辺に出かけることがあったら見に行きたいです。

こんにちは!

やはりヨーロッパは色々な国が近くにあっていいですね!こちらは、メキシコとカナダが近いくらいで後は遠いですから、なかなか行くこともできませんよ。南米はそこそこ近いですが、治安等のことを考えると、子連れで行く気がしませんし。

さて、生牡蠣、あたらなくて良かったです!牡蠣の時期はRのつく時期とかいいますけど、私、それ以外の時期に食べても特にあたったことはないです。逆に、つい先日は生卵にやられました・・・・
食あたりは体調にもよるから、一概に絶対あたるあたらないとは言えませんね。

B9MOM様

こんにちは。
ヨーロッパに住んでいると旅行に行きやすいので便利です。いつも格安航空券を駆使して貧乏旅行をして楽しんでいます。
私は南米にも行ってみたいと思いますが、アメリカからだと簡単に行けそうで羨ましいです。メキシコに旦那様の親戚を訪ねたりはされないのですか。

生卵!お気の毒でした。イギリスでは生卵を食べる習慣がなく、イギリスの卵は生で食べるには適していないようです。日系のスーパーに生卵用の卵が売っていますがお高いので、私の日本人の知り合いは現地スーパーのオーガニック卵を買って卵かけご飯に挑戦しているようです。私は怖いのでまだやったことはありません。大丈夫なときは大丈夫なようですが、ダメなときはやはりダメらしいですね。

こんにちは
フランスはモンサンミシェルとブロワ、リヨンに行ったくらいです。
パリはお高くとまったイメージがあって、足が向きませんでしたが
今回のお話を読んで、行っても良かったのかな?という気持ちになりました。
私は美術館が大好きなので、できれば子ども無しで行きたいです。

白人と東洋人のお話、納得できる様でもあり、ちょっと違うかなと思うようでもあり・・。
太っている人とそうでない人との違いもあるかもしれませんね。
こちらでは細い人は細いですが、太い人はものすごく太いのが印象的です。

Hiro様

こんにちは。
私もロンドンからパリを訪れたのは昨年が初めてでした。行くまではいつでも行けそうだし、特に行きたいとも思っていませんでしたが、行ってみると見所がたくさんありとても好きな場所になりました。
太い方のご夫人は一生懸命働いているのにも関わらず体が重たいせいで仕事を早くこなすことができないようでした。また、一度に一つのことにしか気が回らないのも仕事が遅い原因だと思いました。
と、旅行中なのに人の仕事ぶりを観察して「私は、何を見ているのだろう。」とため息をついてしまいました。


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