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2023-06

ナポリを見て死ね

2008年3月26日-29日
 ナポリ旅行の計画をイタリアに住んでいたことがある友人に話したところ、「ナポリはイタリアの他の街とは違って危ないところがあるので、くれぐれも気をつけるように。」とのアドバイスをいただきました。「ナポレターノ」とは、信用できないとか、まがい物という意味があるそうです。しかし、「ナポリを見て死ね」(ナポリの風光を見ずに死んでしまっては、生きていた甲斐がないという意味)という名言もあるくらいの美しい街であるとも聞きます。さて、どうなりましたか。

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ナポリ名物細い路地とはためく洗濯物

 泊まったホテルが中心街から少し外れた場所にあったのせいか、周辺にはごみが散乱していました。ナポリは2007年末から深刻なごみ処理問題を抱えていました。ごみ集積場の処理能力が限界に達したことが原因でした。これまでは非合法にマフィアがごみの回収を行ってきましが、マフィアと地元当局との関係が悪化したことも、この問題に拍車をかける結果となりました。少し汚い街だとは思いましたが、ロンドンにもごみが散乱しているような地域もあるので、目をつぶることにしました。さすがに観光地にはごみの跡はありませんでした。

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ナポリ大聖堂
 ナポリ大聖堂は、14世紀初期に完成したナポリの守護聖人、聖ジェナーロに捧げられた教会です。礼拝堂に保存されている聖ジェナーロの血液は、年2回の祝祭日には瓶の中で液状化する奇跡を起こします。伝承によればこの血液が祝祭日に液体化しなかった場合、ナポリに何か悪いことが起きると考えられています。

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サンタルチア湾より臨むナポリの街並

 悲しいかな、100mlの液体機内持ち込みルールのおかげで、帰りの空港でモッツァレラチーズを没収されてしまいました。モッツァレラには規定以上の液体が含まれています。
 カバンをセキュリティーに通した後に「すみません、カバンの中にモッツァレラが入っていませんか。」と係官に呼び止められ、モッツァレラは没収されました。この規則は、化学薬品などを機内に持ち込んで、爆弾などの危険物を作らせないようにするためのものであって、明らかにチーズだと係官がわかっているのなら、取上げる必要はないと思います。しかし、文句を言っても仕方がありません。セキュリティーシステムがきちんと稼動していることがわかったのでよしとしましょう。
 没収されたモッツァレラはスパッカ・ナポリのデリで買いました。そのデリでは、おじさんとおばさんが客引きをしながら観光客をどんどん店に誘い入れるようなお店でした。「モッツァレラをください。」と私が言うと、おじさんが「7ユーロです。」と言うので、私はなんの疑いもなしに7ユーロを支払うと、地元民と思われる客がおじさんに向かって「えっ、なんでそんなに高いの。」というようなことを言っていました。イタリア語なので私の想像ですが、値段の相場を知らなかった私は黙ってお金を払いました。気をよくしたおばさんからメロン酒の試飲をさせてもらいましたが。セキュリティー通過後、免税店で売られていたモッツァレラは2つ入って9ユーロでした。やはりボられたようでした。最初から免税店で買えばよかったです。
 それにしても没収されたモッツァレラチーズはどうなるのでしょうか。「今日は収穫だ。3つも取れた。」(実際、私のが3つ目でした。)と言いながら、後で職員がモッツァレラをつまみに酒盛りでもしてくれればチーズも救われるのですが。

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モッツァレラチーズたっぷり ナポリ名物「ピッツァマルゲリータ」
 ピッツァマルゲリータは、ナポリ発祥のトマトとモッツァレッラ、バジルで作られたシンプルなピザです。緑のバジル、白のモッツァレッラ、トマトソースの赤がイタリア国旗を表しているようで、大そうお気に召したマルゲリータ王妃が自身の名をピザに冠したであるとか、マルゲリータ王妃に捧げるために職人がイタリア国旗を模してこのピザを作ったなどの逸話が残されています。

参考文献:Wikipedia・地球の歩き方イタリア

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ナポリおもしろいですね!
デリなのにぼったくるなんて。。
液体を検知する機械があることに驚きです。
どうせならモッツァレラ食べてもらえてるといいですね。笑

ちょうど10年位前にナポリを訪れました。
確かにイタリアのほかの街とは違う、ぎらぎらした感じを受けました。
駅前の何てことない食堂?居酒屋?のピザがすごくおいしくて感動しました。
値段も安かったです。

電車の中でナポリのおじいさんにイタリア語で延々と話しかけられ
最後に「ポレポレイタリアーノ、ポレポレナポリターノ」と言わされました。
おじいさんはすごく満足そうでした。
今日の話で「ナポリターノ」にはまがいもののような意味もあると知り
あのとき言わされた言葉の意味がますます気になってしまいます。

せつこ♂様

こんにちは。
数年前に液体爆弾(正確には薬品を調合して機内で爆弾を作ろうとしたのだと思います。)を機内に持ち込もうとしたテロ未遂事件がヒースロー空港でありました。それ以来、ヨーロッパ発の便には一瓶が100ml以上の液体を機内に持込することができなくなりました。それ以来、スーパーの瓶詰をお土産に買うことができなくなり、とても不便です。(苦笑)このモッツァレラ事件のときはとても驚きました。機械に通すとカバンの中はお見通しなのですねー。没収されたモッツァレラは誰か口に入っていることを祈るのみです。高かったんだから!!

Hiro様

こんにちは。
確かにナポリには他のイタリアの都市にあるような上品さに欠けていて、その代わりにワイルドな活気みたいなものが感じられました。私はナポリのそのような気取らないところが非常に好きでした。ピザもおいしかったですよねー。私の行ったピッゼリアもロンドンのチャイニーズのテイクアウェーみたいなお店でしたが、とてもおいしかったです。
「ポレポレイタリアーノ、ポレポレナポリターノ」とはどういう意味なのでしょうね。気になりますね。(笑)


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