サン・テグジュペリの故郷
フランスのリヨンに2泊3日の旅に出ました。リヨンはフランス第二の都市で、金融の中心地です。また絹織物の産地としても知られ、石畳の街並の残る旧市街はユネスコの世界遺産(文化遺産)に登録されています。


ノートルダム・ド・フルヴィエールバジリカ聖堂内

ノートルダム・ド・フルヴィエールバジリカ聖堂を見上げる
リヨンは美食の街としても知られています。私たちが立寄った街のレストランではメニューもフランス語表記のみ、ウェーターのおじさんもフランス語しか話さず、意思の疎通に大変、苦労をしたのですが、親切なおじさんが厨房から実物を持ち出してきてくれました。豚肉を見せながらおじさんが自分の腰に手を当てて「ここ。」と言っている料理があったので、それを注文しました。豚の筋を甘酸っぱく煮込んだような一皿が出てきました。見た目には硬くてクセのありそうなお肉が使われていましたが、あっさりと上品に味付けがされてありました。しかも、お肉がとろりと柔らかくて感動のおいしさでした。イギリス人にも、フランス人の食に関する情熱を見習ってほしいものです。

市街地の建物 上品で美しい

ベルクール広場 星の王子さまとサン・テグジュペリ像
「星の王子さま」の著者であり、操縦者でもあったサン・テグジュペリは、1900年にリヨンで生まれました。兵役で陸軍飛行連隊に所属しましたが、退役後は民間の飛行会社に勤務しました。26歳で作家としてデビューを果たし、自身の飛行士としての体験に基づいた作品を発表しました。
ユダヤ人の血を引く彼は、第二次世界大戦が勃発するとアメリカに亡命しました。「星の王子さま」は亡命先のニューヨークで執筆され、1943年にはフランス語版に先行して英語版が出版されました。本の出版と時期を同じくして、彼は自ら志願してフランスのために戦う決心を固めました。1944年7月31日、サン・テグジュペリはコルシカ島から出撃し、二度と戻ってくることはありませんでした。
「そうだよ、家でも星でも砂漠でも、その美しいところは、目に見えないのさ」と、ぼくは王子さまにいいました。
「星の王子さま」より 岩波書店 サン・テグジュペリ:著 内藤濯:訳
● COMMENT FORM ●
トラックバック
http://workingclass.blog109.fc2.com/tb.php/173-84801ac5
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)