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2023-06

ポンペイ遺跡

2008年3月27日
 ポンペイ遺跡を訪れた日は生憎の雨模様でした。
 ポンペイは、79年のヴェスヴィオ火山噴火によって火山灰で地中に埋もれたローマの殖民都市です。18世紀に発掘が開始され、現在は世界遺産に登録されています。

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雨のポンペイ遺跡 ポンペイを訪れた日は生憎の雨だった

 火山噴火以前のポンペイはワインの醸造が盛んな港湾都市で、商業も盛んに行われていました。ワインを運送するための壷が多数、出土されています。都市は計画的に作られており、下水道が完備され、舗装された大通りは碁盤の目状に整備されていました。
 進んだ都市文明を誇ったポンペイは、79年のヴェスヴィオ火山噴火による火山灰によって、一瞬にして地中に埋もれました。火山の噴火により噴出した高温ガスや灰、岩石が雪崩れのように降りかかってきたときの人々の恐怖はいかばかりだったでしょうか。幼い子どもの手を引いて逃げまどう母親、逃げようにも足腰が弱って立つことさえもままならない老人、離れ離れになった家族を探して泣き叫ぶ人、このようなことを想像するだけで恐怖に襲われます。たった一つ願うことは、逃げ遅れた人々の苦しみが一瞬であってほしいということだけです。

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商店ではオリーブオイルなどが売られていたらしい

 ポンペイ遺跡からは当時の生活の様子を偲ばせる品々、食器やコイン、フレスコ画などが出土されました。フレスコ画や壁画は鮮やかな色で彩られており、18世紀に発掘されたときにはまだその色を失っていませんでした。都市を隙間なく埋め尽くした大量の火山灰は乾燥剤の役目を果たし、湿気を吸収して壁画や美術品の劣化を最小限に食い止めました。ポンペイの人々を死に至らしめた火山灰によって、後世の人々に彼らの生活を伝えることになるとは、なんとも皮肉なことです。

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時を越えて美しい色彩を放つ祭壇と壁画

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足元のタイルにも注目 猛犬注意! 
 遺跡のお土産屋さんにはこのモザイクを模したプレートが売っていました。ロンドンでもこのプレートをドアに貼ってあるお家を時々、見かけます。

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街並も当時の様子を偲ばせる

参考文献:Wikipedia・地球の歩き方イタリア

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こんにちは
私も2000年にポンペイ遺跡を訪れました。
火山灰に埋もれた人の石膏型など、リアルでしたね。
悲しい部分を抜きにしたら、
店先の様子や、馬車のわだちなどから
当時の街の様子が生き生きと思いおこされる
すばらしい遺跡だと思いました。
モザイク画、フレスコ画の美しさも本当にすごかったです。
いつまでも目が離せませんでした。
夏の照りつける太陽の下、半日以上はそこにいたと思います。

Hiro様

こんにちは。
Hiroさんはポンペイに行かれた時には天候に恵まれたようで羨ましい限りです。私が行った時には激しく雨が降っていて、傘をさしながらの見学はけっこう大変でした。おまけに地面もぬかるんでいました。それでもやはりフレスコ画の色、特に鮮やかな赤い色には感激しました。なんだかんだ言っても、ヨーロッパは夏に旅行をしたほうが天候に恵まれる確率が高いのでしょうか。

こんばんは、ポンペイとローマは一度行ってみたいと思いつつ、機会が無く、結局行かずじまいでした(泣)。1枚目の写真の山がベスビオ火山ですか?そうだとしたら、想像以上に遠方なのですね。よっぽどすさまじい噴火だったのですね。

ihatov1001 様

こんにちは。
おっしゃるとおり、1枚目の写真の山がベスビオ火山です。本当に、噴火の勢いはよほど凄まじかったのでしょうね。私が行った日は土砂降りといってもいいくらいの雨でした。春先で肌寒く、ゆっくり見学するというよりは駆け足で通り過ぎてしまったので、天気の良い夏の日に是非、もう一度、訪れてみたいです。


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