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2023-06

アンティークに魅せられて

 同僚がヴィクトリアンの本棚を購入しました。ヴィクトリアン調の家具はレプリカもたくさん出回っていますが、彼女が手に入れたのは正真正銘のアンティークです。早速、お茶菓子を持って本棚、拝見に参じました。
 その本棚が作られてから100年以上の時が経過していますが、古びた感じはありません。むしろ、丹念に磨かれたであろう木目に気品を感じます。しっかり手入れをしてやればいつまでも使えそうです。私も一つアンティークの家具が欲しいと思いますが簡単に手に入れられるものでもないので、目の保養に Victoria and Albert Museum(ヴィクトリア&アルバート博物館:略してV&A)に見学に行きました。

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Victoria and Albert Museum外観

 V&A は装飾美術やデザイン、家具や食器などの日用品を展示する博物館としては世界最大で、約450万点の展示物を収蔵しています。展示物は前述の品をはじめ、彫刻、服飾、絵画、宝飾品など多岐に及びます。
 V&A は1852年に、前年に開催されたロンドン万博の展示品を主に収蔵する The Museum of Manufactures(産業博物館)として創設されました。大英博物館ナショナル・ギャラリーが芸術性の高い博物館であるのに対し、産業博物館は、実際に製造業に携わる労働者階級の人々が科学技術やデザインを学ぶことのできる教育機関として機能しました。
 多くの労働者階級の人々に入場してもらうために開館当初は入場料を徴収せず、開館時間を夜、遅くまで延長するなどの工夫も凝らされました。(入場料を徴収した時期もありましたが、2001年からは再び無料になりました。)1899年にはヴィクトリア女王と夫のアルバート公の名前にちなんで Victoria and Albert Museum(ヴィクトリア&アルバート・ミュージアム)と改名されました。その記念式典がヴィクトリア女王が公に姿を現した最後となりました。
 現在は創立当初の産業博物館の面影を残しつつ、世界中の芸術性の高い美術品も展示しています。私は V&A の家具や服飾、食器などの日常的な展示品が好きです。以前に紹介したことのある Dyson(ダイソン)の G-Force(ジーフォース)も展示品の一つです。

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17世紀 本棚(オーク)
 現在ではごく一般的である写真のような本棚は、1666年にサミュエル・ピープスのために作られたものが最初であると言われています。ピープスは、1660年から1669年にかけての克明な日記を残したことで知られている人物でイギリスの官僚でもありました。写真の本棚はピープスの所持していたものとほぼ同じ形のもので、本の高さに応じて棚の調節が出来ます。

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18世紀 ティー・セット
 18世紀のティー・セットは中国の影響を受けて発展しました。形や柄に中国的なモチーフが散りばめられました。しかしながら中国ではティーポットは使われておらず、イギリスで一般的なティーポットの形は中国の温かいお酒を注ぐためのポットがもとになったと言われています。
 その後、製造業者が独自のデザインを生み出し、1730年代までにミルクジャグやシュガーポットなども作られました。イギリスでは独自の紅茶文化を発展させ、上流階級の人々を中心に豪華なティー・セットを使ってお茶をもてなすことがファッションになりました。

参考文献:Wikipedia

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うぉぉぉぉ~!素敵なティーセットですわ~!
V&Aは楽しいですよね。私はファッションの展示も大好きです。
18世紀のころって、紅茶をソーサーにこぼして、ソーサーから飲むのが流行ったりしてたそうですよ。こんな素敵なティーセットで、日本のおじさんがお弁当箱のフタでお茶飲むような動作をしてたんですねぇ。。。(笑)

catswhiskers 様

こんにちは。コメントを残してくださいましてありがとうございます。
私もこのティーセットに一目惚れして写真を撮りました。一目惚れして「買っちゃった。」と言えないのが悲しいところですね。(笑)でも、アンティークで状態もよかったら一体、いくら位するのでしょうか。恐ろしいですね。
「18世紀のころって、紅茶をソーサーにこぼして、ソーサーから飲むのが流行ったりしてたそうですよ。」
そうなんですか!!おもしろいですね。ポッシュな方々がソーサーからズーっとやっている姿を想像して笑ってしまいました。
少し前に、元副首相のプレスコット氏が皇族の誰かとお会いしたときに(チャールズ!?フィリップ!?他の人だったかも。はっきりは覚えていません。)その皇族がソーサーから紅茶を飲んだのを見て驚いたという話がメトロの記事になっていました。私も驚いたのですが、そのような歴史的な背景があったのですね。

アンティーク

正真正銘のアンティークは好きです。骨董品の値段はピンキリで高くて手がでないので、悔しい思いをしているのが実態です。写真のティーセットすばらしいですね。

ふうてんの旅人 様

こんにちは。
私もいつかはアンティークのティーセットで優雅にお茶を飲んでみたいと思うのですが、高くて手が出ません。写真のようにセットで状態のいい物は一体、いくらくらいするものなのでしょうか。見当もつきませんが、相当、高価であるということだけは確かですね。チャリティーショップやカーブーツセールにも注意して見ていると時々、ヴィクトリアンの陶器類が出ていることがあります。本物かどうかは、私の目では見極められないのですが、チャリティーにあったものは、割れたものをボンドでくっつけて売られていました。古そうなのは確かでした。日本円にして4000円くらいだったので、買えない値段ではなかったのですが、散々迷って、その時は買うのを止めましたが、買っておけばよかったかな...。

こんばんは、以前、オックスフォードサーカス付近のアンティーク専門のオークションハウスで働いていました。私自身、アンティークの知識はほとんどないのですが、古いものを見ていると心がなごみますよね。

またイギリス人のアートや古びたものに対する嗜好には素直に感心させられます。ブリティッシュ・ミュージアムなどはブリティッシュ・略奪・ミュージアムとミドルネームを入れたくなりますが、うがった見方をすると、彼らが略奪しなければ、後世に残らなかった物も沢山あったのでしょう。

私もV&Aには目の保養の為によく通いましたよ(笑)。博物館系が色々あって、面白い地域ですよね。

ihatov1001 様

こんにちは。コメントを残してくださいましてありがとうございます。
ihatov1001さんはオークションハウスで働いてらっしゃったのですね。知識はないとおっしゃいますが、身近にアンティークを見てらっしゃったのなら、なんとなくでも値打ちがお分かりになるでしょうね。
私も知識は全くないのですが、家具を買った同僚がアンティークに興味があり、最近、彼女とカーブーツセールに行くようになりました。気にも留めていなかった陶器が「ヴィクトリアンです。」などと言われると急に価値があるように見えたりして、「ダメダメ」と自分を戒めます。「古くて価値があっても、自分が好きだと思わないものは買わないこと!」と自分に言い聞かせています。(笑)カーブーツセールだと本物かどうかは分かりませんが、20ポンドも出せば面白いものが買えることがあります。まだ私は、目の保養に博物館めぐりをしている段階ですが、いつかは優雅なティーセットで紅茶を飲んでみたいものです。

ブリティッシュ・略奪・ミュージアムとは傑作ですね。洒落たミドルネームです。(笑)


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