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2020-02

リスと花とヒトと

 せわしなく動き回るリスはロンドン中に生息しています。公園など緑の多い場所では勿論、市街地でも街路樹を駆け登るリスの姿を見ることができます。このリスたちは、かわいい顔をしていますが乱暴者もいるので注意が必要です。ナッツやパンくずを投げてやると大抵のリスは、餌を持っている人の傍に寄ってきてお行儀よく餌を食べますが、凶暴なリスは人の頭に載って爪を立てます。
 私は以前、奇声を上げながら赤い花を食い尽くすリスを見たことがあります。彼は公園の花壇に陣取って、バリバリと音を立てながら花をむさぼっていました。色とりどりの花が咲いていましたが、彼はなぜだか赤い花だけを選んで食べていました。食べながら、あの小さな体からは想像ができないくらい大きな声で鳴いていました。それは朝の出勤途中の出来事でしたが、背筋が寒くなるような光景でした。私は思わず足を止めてしばらくの間リスに見入ってしまいました。道行く人たちもびっくりして足を止めていました。隣の人と「これ、リスだよねぇ。」と確認し合う人もいました。

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木に登るリス

 どこででも目にすることができるこのリスは American grey squirrels という種類で1800年代にイギリス国内にもたらされた外来種です。イギリスにはもともと English red squirrels という在来種が生息していましたが、grey の数が増えたために生息数が激減しました。grey は、red に比べて食べ物の許容範囲が広く攻撃的な性質を持っています。更に grey は red にとっては致命的な病原菌を運んできました。この菌は grey にとっては命の脅威ではありません。
 私は English red squirrels を一度も見たことがありませんが、現在はこの red を保護する活動が行われています。このままでは、grey が人間の手によって駆逐される日も近いような気がします。自然の摂理とはいえ同じリス同士、仲良く共生できないというのは全く残念な話です。

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American grey squirrels
 普段はどこにでもいる灰色リスですが、いざ写真を撮ろうとするとなかなか見つけることができませんでした。しかも、私がカメラを手に近づいていくとすばしっこく逃げ出しました。

 外来種が在来種を脅かすという現象は、イギリスの春を代表する花である Bluebell(ブルーベル)にも及んでいます。現在イギリス国内で見ることのできるブルーベルは、在来種のイングリッシュブルーベルと外来種のスパニッシュブルーベル、そして二つの交雑種の三種類です。残念ながらこちらも優勢なのは外来種と交雑種です。

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Bluebell
 家の近所に咲いていたブルーベルの写真です。恐らくスパニッシュブルーベルか交雑種です。スパニッシュブルーベルは、イングリッシュブルーベルより薄い青色で花が大きく開いていているのが特徴です。

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Whitechapel Market(ホワイトチャペル・マーケット)にて 優勢な外来種のヒトビト
 私も外来種です。ヒトビトは仲良く共存しています!?イギリスの寛容さに感謝。

参考文献:BBC NewsForestry Commission 公式ホームページ

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おはようございます(゚▽゚)/

外来種って、細々と暮らすことはないんでしょうね。
消滅しちゃうか繁栄するか、て感じがします。

琵琶湖も在来種の魚が危機的状況になったのはブラックバスとかの外来種のせい。って言われますし。

本来の棲息環境の外に出ると摩擦が発生するのは仕方ないんでしょうね。

外来種と在来種

外来種が在来種を駆逐するお話、日本でも植物、動物とも枚挙にいとまがないほど起きていますが、絶滅に瀕している植生物も少なくないようです。特に、固有種が多く生息している琵琶湖では、アメリカからもたらされた魚が権勢をふるっていて、わたしも大好きな琵琶湖固有種のモロコも食いちらされて絶滅に瀕しています。沖縄八重山諸島の白腹クィナや本島のヤンバルクィナも、ハブ退治のために人間のエゴで放逐されたマングースによって、絶滅の危機にあります。
考えてみたら、外来種が悪いわけでなく、智恵と先見がなかったために、人間の目先のエゴによってどれだけ多くの(先住民である)動植物たちが被害を被ったことでしょうね。人間が一番の”害来種類”のような気がしています。

ブルーベル、綺麗ですね。
イングリッシュのほうはもっと鮮やかな濃いブルーをしているのだとしたらどんな美しいのだろうと想像してしまいました(●^o^●)

>自然の摂理とはいえ同じリス同士、仲良く共生できないというのは全く残念な話です

そういえば、なにげなく昔はたくさん見られた日本タンポポやヒルガオも少なくなった気がします。(T_T)アメリカ種は大ぶりで強気なものが多いですね。リスでも植物でもそうなのかしら。(爆)

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カテンベ 様

こんにちは。コメントを残してくださいましてありがとうございます。
カテンベさんのおっしゃるとおり、本来の生息環境の外に出ると摩擦が生じるのでしょうね。人間も例外ではないのかもしれません。ロンドンにはたくさんの外国人が生活しています。最近ではEU拡大の影響で東欧の人々が多いです。彼らは安い賃金でもこつこつと働くので単純労働市場は彼らが多数を占めています。そのせいで失業してしまうイギリス人もいるので、ここにも摩擦がおきています。イギリス人が彼らが占める単純労働市場で働くかというとそういうわけでもないのですが...。難しい問題です。

美雨様

こんにちは。コメントを残してくださいましてありがとうございます。
美雨さんのおっしゃるとおり、外来種が運ばれてくるときには例外なく、人間の手が加わっていますよね。やはり人為的に行われることは自然の生態系に手を入れるということで、自然の摂理に反しているということなのでしょう。本当に人間は”害来種類”なのかもしれませんね。
私はイングリッシュブルーベルを見たことがありません。(近所に咲いているのはスパニッシュだと思います。絶対の確証はないのですが。)カントリーサイドに行かないともう見られないのでしょうか。本では見たことがあるのですが、群れをなして咲いていると本当に綺麗でした。

外来種が在来種を駆逐する。この現象は、生態系を壊してしまいますね。日本では、外国から密輸入した動物を、飼い主が手におえなくなり放すことが多く報道されています。ここまで行くと行く過ぎですね。人間の場合はさらに大きな問題がおこります。

ふうてんの旅人 様

こんにちは。
たとえよかれと思ってやったことでも、自然界のことに人間が手を加えると生態系が崩れてしまうのですね。
それにしても、密輸した動物を飼いきれなくなって自然界に放出してしまうなんてけしからん話ですね。無責任な人間だけにはなりたくないものです。

こんにちは

コメントしようと思っているうちにだいぶ出遅れました。。
外来種のリスの話は聞いていましたがブルーベルもだったんですね!ってことはいつかのドライブ中に見て感動したブルーベルもひょっとしたら外来種だったのかしら?
そんな自分だってここでは外来種なんですよね、忘れかけていました。。。(汗)
日本と比べれば外来種の割合は高いかもしれないけど、超在来種社会の北ヨークシャーからロンドンまで出掛けると、南部の人々は外来種の扱いに慣れてるな〜と感心してしまいます。

キトゥン様

こんにちは。コメントありがとうございます。
「イングリッシュブルーベル」の名所があるようですよ。外来種はどこにでもあるのでイングリッシュ限定で客寄せをしているということですよね!?私はまだイングリッシュを見たことがないのでそこに行ってみたかったのですが、出遅れてしまいました。来年には是非...。
ロンドンの人たちは、白人でも外来種の人が意外に多いようです。両親がポーランド人とか、ギリシャ人とフランス人のハーフとか。この間、近所の小学校に行く機会があったのですが、白人の子が少なくてびっくりしました。その少ない白人の子の中で優勢なのはポーランド人の子たち。人間もブルーベルやリスのように駆逐されつつあるのかもと心配する外来種の私ですが、北部には在来種の皆様が多いようですね。少し安心しました。と、なぜ、外来種の私の安心するのでしょう...。


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