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2015-06

ペーナ宮殿

 小ぢんまりと上品なシントラにあってなぜ、と嘆かずにはいられないのは、ペーナ宮殿です。噂には聞いていましたが、間近で見ると、その趣味の悪さに愕然としました。様々な建築様式の寄せ集めは、ちぐはぐで、景観を何よりも大切にするヨーロッパ人の感性からは程遠いものといえるのではないでしょうか。せめて色合いにでも統一感があればよいのですが、赤や黄色、グレーの壁は、まるで安物のペンキで塗りたくられたかのようです。低予算で作られたテーマパークを彷彿とさせます。

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 散々なことを書きましたが、ペーナ宮殿は、シントラ宮殿ムーア人の城壁と併せて「シントラの文化的風景」の一部として世界遺産に登録されています。

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 現在、宮殿が建てられている場所には、古い修道院がありました。1755年のリスボン地震で崩壊しましたが、礼拝堂だけは無傷で残りました。女王マリア2世の夫であったフェルナンド2世は、この地に魅せられ、また、礼拝堂の姿に深く心をうたれ、修道院を再建することを誓ったのでした。そして、1836年には、修道院を中心にすえた王家の夏の離宮の完成をみました。

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 ペーナ宮殿はよく、バイエルン王ルートヴィヒ2世が建設したノイシュヴァンシュタイン城と比較されますが、ペーナ宮殿のほうが30年ほど先に完成しています。フェルナンドの従兄弟にあたるルートヴィヒは、この宮殿から何かしらの影響を受けたのかもしれません。19世紀には、異国情緒あふれる外国風の建築が流行したそうで、彼らが手がけた二つの宮殿には、その影響が色濃く反映されているのではないでしょうか。

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晩餐の間

 外見の醜悪さとは裏腹に、室内には落ちついた美しさがあります。室内装飾には現代風の趣があり、きらびやかすぎず、抑えられた色づかいが全体に落着いた雰囲気を醸し出しています。
 壁一面が美しいアズレージョで覆われている晩餐の間。重厚な木目のダイニングテーブルとタイルの組み合わせは悪くありません。

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 宮殿や大きなお屋敷にあるキッチンは、召使たちが立ち働く場所ということで、通常、階下の日の当たらない場所にあります。しかしながら、ペーナ宮殿のキッチンには大きな窓があり、明るい日差しが降り注ぎます。奇抜な外観よりも、明るく清潔なキッチンに感銘を受ける私は、やはり前世でも王侯貴族であったはずもなく、やはり庶民であったのだろうと確信するばかりです。

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今までに載せていただいたコラムをカテゴリーごとにまとめました。タイトルをクリックしていただくとコラムにリンクします。
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そんなうまい話、あるわけなかった。

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 と、ここまで読んだ方は、このブログ記事自体が怪しい広告か?とお思いになるでしょうね。Masala さんに限ってそんなことありませんのでご安心ください。
 興味深々で広告をクリックして登録手続きに関するメールを受信しました。以下がその内容です。私は一読しただけで、「なーんだ、やっぱりうまい話はなかったんだ」ということが分かったので、その先には進みませんでした。

※ 確認により当サービスからの情報受信に同意されたこととなりますが、いつでも解除していただくことができます。
ここまではよしとしましょう。

※ 無償で提供する内容を含む全ての内容は、一切の推奨や勧誘を目的とするものではなく、当方は一切の責任を負いませんので全てご自身の判断・責任でお願いいたします。ただし、当方は、法令及び当社規定遵守の上、お客様の目的達成に向けての積極的な責任を認識して懸命に努めてまいりますのでご安心下さい。
利用は自己責任でということですね。ただし以下が、玉虫色の表現です。「ご安心下さい」と言われても無理ですから。


※ 記事の買取依頼のための全登録完了過程で当社提供商品の有料取得が必要ですが、この取得によって登録審査通過や買取依頼が保証されるものではなく、ご希望に添えない場合もあります。
お金を払うのは私ですか!しかもお金を払った挙句に、記事を買ってもらえないこともあるなんて。それって詐欺ではないですか。

※ 全記載内容はあくまでも主観的見解に過ぎず不確実な事項について断定するものではありませんので、断定的な判断をせず示された表現や再現性には個人差があり、必ずしも利益や効果、内容を保証したものではないことを理解の上ご判断ください。
自己責任再びですね。「1記事あたり最低3000円で買い取らせていただきます」という表現の解釈も人によって違うというわけです。


※ 当メールは当方無料サービスを利用された方へ配信しております。もし、心当たりの無い場合は悪質な悪戯のケースがあります。その際には解除URLより即登録解除することができます。
心当たりがあります。私が無料サービスに登録しました。でも、私にとって有益ではないので、今後一切、利用いたしません。まぁ、ブログ記事が一つ書けたので有益だったといえなくもありませんけれども。

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ヨーロッパ滞在を快適に!ホテルに持っていくと便利なお役立ちアイテム12選

ケイジャータ&パスティス・デ・ナタ

 私たちがシントラで宿泊したシントラ・ブティック・ホテルは、スタッフの感じもよく、朝食のビュッフェメニューも充実していました。特に甘い菓子パン類がたくさんあり、シントラ名物ケイジャータもありました。

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シントラ名物ケイジャータ

 ケイジャータは、ポルトガル全土で食べられているお菓子ですが、特にシントラのものが有名です。ケイジョは、ポルトガル語でチーズの意味だそうで、ケイジャータは塩抜きしたチーズを使って作られます。ほんのりと甘辛いところに、微かにチーズの風味が感じられます。もともとは修道院で作られていたお菓子だそうです。お菓子と言うには、少し塩辛いような気がするので、私はパスティス・デ・ナタ(エッグタルト)のほうが好きです。

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パスティス・デ・ナタ

 シーフードをさしおいて何たることかと言われそうですが、私はポルトガルの食べ物の中では、パスティス・デ・ナタが一番好きかもしれません。ビュッフェにもあったので朝からたくさんいただきました。マカオがポルトガル領であった関係で、ロンドンのチャイナタウンでも、おいしいパスティス・デ・ナタを手に入れることができます。恋しくなったら、いつでも食べられるのは、心強いです。

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イギリスのティータイムに憧れ♡紅茶に合う人気のお菓子まとめ

Queen's Birthday

 毎年、6月の土曜日(第一であることが多いようですが、第二、または第三土曜日になることもあります)には Queen's Birthday(クイーンズ・バースデー:エリザベス二世の誕生日)の祝賀行事が行われます。女王の実際の誕生日は4月21日(1926年生まれの89歳)ですが、1901年に即位したエドワード7世の時代から国王の誕生日は、イギリスが最も美しい季節を迎える6月に祝われることになりました。
 祝賀行事では、Trooping the Colour(トゥルーピング・ザ・カラー)と呼ばれるイギリス軍と英連邦の歩兵連帯によるパレードが行われる他、Flypast(フライパスト)と呼ばれるパレード飛行も行われます。また大英帝国勲章(Order of the British Empire)の叙勲者が発表されるのもこの日です。
 エリザベス二世が長生きなのは、王位を息子のチャールズではなく孫のウイリアムに継がせたいがためであるという噂がありますが、私も女王陛下には末永くご公務を続けて欲しいと願う一人です。オーストラリアを公式訪問した際に、エリザベス二世の夫であるエディンバラ公フィリップは、アボリジニの人々に対して、「今でも槍を使って狩をしているのかね」と尋ねて顰蹙を買ったことがあります。その息子であるチャールズは父親の血を色濃く受け継いでいるようですから。

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Flypast
 ザ・マルで行われる祝賀行事の様子は、テレビのニュースでしか見たことがありませんが、フライパストは毎年のように目撃します。空を見上げるとロンドン市内のどの地域からも見ることができます。私がカメラを構えた時にはもう終盤にさしかかっていました。もっと沢山の飛行機が連なっているシーンも見られましたが、シャッターチャンスを逃してしまいました。

参考文献:Wikipedia

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私の知らないロンドン

 ザ・コンラン・ショップやエマ・ブリッジウォーターなどのおしゃれなお店が軒を連ねる Marylebone High Street(メリルボーン・ハイストリート)を歩いていました。感じのよい教会があったので、横道に入って行きました。そこに見えるのは、St James's Roman catholic Church Spanish Place です。スペイン人コミュニティーのためのカトリック教会のようです。ハイストリートには何度も通っているのに、その日、初めて教会の存在に気がつきました。

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St James's Roman catholic Church Spanish Place 外観

 教会内はひっそりとしていて、観光客らしき人が座っている以外は、誰もいませんでした。お祈りをしている人がいないことに驚きましたが、そのおかげで、心置きなく写真を撮ったり、教会内を見学したりできました。ステンドグラスも祭壇もとても美しく、大陸のカトリックの国へホリデーに出掛けたような気分になりました。

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 移民の街ロンドンには、多くの国のコミュニティーがあります。私の住む地域には、ポーランド人が多く、彼らのためのカトリック教会があります。私が見たこともないような場所は、まだまだあるのでしょう。そして、そのような場所には、いつも偶然にたどり着きます。

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 初めての場所を見つけると、ロンドンに住んでいても、まだ行ったことのない所がたくさんあるのだろうなぁということに気づかされ、わくわくします。

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