チップはお会計には含まれていません
私がオーストリアで食べたのは、名物ヴィーナー・シュニッツェルとパプリカをたっぷり使ったソースで煮込んだビーフシチュー、グーラッシュでした。この料理はハンガリーから伝わったものですが、現在では、オーストリアやドイツ、東欧諸国で広く食されています。

グーラッシュ
サーブされた一皿があまりにシンプルで驚きましたが、お肉が柔らかくて口の中でトロトロととろけました。つけ合せは揚げイモでした。フライドポテトといっても、チップスのように細長くはなく、ローストポテトのようにコロコロしていたので、チップスに慣れ親しんでいる私にとっては、とても新鮮でした。しかしながら、グーラッシュはパンと一緒に食べたほうがおいしいのではないかと思いました。パンにソースをからめながら、時々お肉をほおばる。考えただけでもよだれが出そうです。

Witwe Bolte(ヴィトヴェ・ボルテ)
このグーラッシュを食べたレストラン、ヴィトヴェ・ボルテは、私たちの泊まったホテルのほど近く、シュピッテルベルク地区にあります。相棒は、牛肉のローストを香ばしい玉ねぎソースでいただく、ツヴィーベルローストブラーデンを注文しました。お料理は、どれもおいしかったことをまずはここに記しておきましょう。
しかしながら、ここは観光客からなんとかしてぼったくってやろうという精神が見え隠れする快くないレストランでした。注文していない前菜を運んできたり、料理のつけ合わせになりそうなメニューの注文を促してみたり。そこに親切心があれば私も腹を立てることもなく、逆にお気に入りのレストランとして紹介することもできたくらいですが、私たちのテーブルを担当していたウェイターの、客を馬鹿にしたような態度が癇に障りました。
勿論、勝手に運ばれてきた料理、つけ合わせもみなチャージされていました。それは予想していたことでしたし、お料理はとてもおいしかったので、楽しんで食事をすることはできました。食べたらお金を払うのは当たり前のことなので、チャージされていたこと自体には腹は立ちませんでしたが、根底に流れる「何とかしてぼったくろう」という精神が見え見えのところに嫌悪感を覚えました。最後にウェイターがいかにもバカにしたように言った、「間違えないでいただきたいのですが、サービス(チップ)は料金に含まれておりません。」の一言にはカチンときました。そのようなことはいちいち言われなくてもお会計を見ればわかることです。

グーラッシュ ガストロパブにて
前日に行ったレストラン、ヴィトヴェ・ボルテでは嫌な思いをしましたが、パリッとしたテーブルクロスがかかる中・高級レストランでは、あのようなサービスは当たり前なのでしょうか。高級な場所にはあまり行かない私には判断がつきません。
次の日は、ウェイターがジーンズをはいているような(前日のような出来事は絶対に起こりえない)雑多としたガストロパブでグーラッシュをいただきました。こちらには、小麦粉のお団子が入っていました。お味は前日のものに比べるとインパクトに欠けましたが、お値段を考えると大満足でした。相棒の注文したウィンナー入りのグーラッシュもおいしかったです。
最後にお会計をお願いすると、若いウェイターがニコニコ顔で「この金額に、チップは含まれていないから勘違いしないでね。」と言いました。もしかして、この一言は、ウィーンでは、オーストリアでは一般的なのでしょうか。ロンドンではこのような一言は聞いたこともありません。イギリス人にこんなこと言おうものならチップなどもらえませんから。

グーラッシュ
サーブされた一皿があまりにシンプルで驚きましたが、お肉が柔らかくて口の中でトロトロととろけました。つけ合せは揚げイモでした。フライドポテトといっても、チップスのように細長くはなく、ローストポテトのようにコロコロしていたので、チップスに慣れ親しんでいる私にとっては、とても新鮮でした。しかしながら、グーラッシュはパンと一緒に食べたほうがおいしいのではないかと思いました。パンにソースをからめながら、時々お肉をほおばる。考えただけでもよだれが出そうです。

Witwe Bolte(ヴィトヴェ・ボルテ)
このグーラッシュを食べたレストラン、ヴィトヴェ・ボルテは、私たちの泊まったホテルのほど近く、シュピッテルベルク地区にあります。相棒は、牛肉のローストを香ばしい玉ねぎソースでいただく、ツヴィーベルローストブラーデンを注文しました。お料理は、どれもおいしかったことをまずはここに記しておきましょう。
しかしながら、ここは観光客からなんとかしてぼったくってやろうという精神が見え隠れする快くないレストランでした。注文していない前菜を運んできたり、料理のつけ合わせになりそうなメニューの注文を促してみたり。そこに親切心があれば私も腹を立てることもなく、逆にお気に入りのレストランとして紹介することもできたくらいですが、私たちのテーブルを担当していたウェイターの、客を馬鹿にしたような態度が癇に障りました。
勿論、勝手に運ばれてきた料理、つけ合わせもみなチャージされていました。それは予想していたことでしたし、お料理はとてもおいしかったので、楽しんで食事をすることはできました。食べたらお金を払うのは当たり前のことなので、チャージされていたこと自体には腹は立ちませんでしたが、根底に流れる「何とかしてぼったくろう」という精神が見え見えのところに嫌悪感を覚えました。最後にウェイターがいかにもバカにしたように言った、「間違えないでいただきたいのですが、サービス(チップ)は料金に含まれておりません。」の一言にはカチンときました。そのようなことはいちいち言われなくてもお会計を見ればわかることです。

グーラッシュ ガストロパブにて
前日に行ったレストラン、ヴィトヴェ・ボルテでは嫌な思いをしましたが、パリッとしたテーブルクロスがかかる中・高級レストランでは、あのようなサービスは当たり前なのでしょうか。高級な場所にはあまり行かない私には判断がつきません。
次の日は、ウェイターがジーンズをはいているような(前日のような出来事は絶対に起こりえない)雑多としたガストロパブでグーラッシュをいただきました。こちらには、小麦粉のお団子が入っていました。お味は前日のものに比べるとインパクトに欠けましたが、お値段を考えると大満足でした。相棒の注文したウィンナー入りのグーラッシュもおいしかったです。
最後にお会計をお願いすると、若いウェイターがニコニコ顔で「この金額に、チップは含まれていないから勘違いしないでね。」と言いました。もしかして、この一言は、ウィーンでは、オーストリアでは一般的なのでしょうか。ロンドンではこのような一言は聞いたこともありません。イギリス人にこんなこと言おうものならチップなどもらえませんから。
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ウィーン教会めぐり
気づけばまたカトリックの国を訪れていました。ドイツ語が公用語であるオーストリアでは、ドイツのようにプロテスタントの国であるというイメージを抱きがちですが、カトリック教徒が6割を占めます。しかしながら、4割近い人々がプロテスタントを信仰しているという事実には驚かされました。ヨーロッパでカトリックとプロテスタントが同じくらいの割合で信仰されている国が存在しているとは。

シュテファン大聖堂 外観
リンクとよばれるウィーン歴史地区にあるシュテファン大聖堂は、荘厳なゴシック建築です。ウィーンのシンボルともいえるこの大聖堂は、ハプスブルク家の墓所であるほか、モーツァルトの結婚式と葬儀が執り行われた場所としても知られています。

シュテファン大聖堂 内陣
外観の荘厳さとは裏腹に、内部は拍子抜けするくらい没個性的です。内陣に入るには入場料が必要ですが、その周囲は自由に見学することができるので、私は外側から内陣の写真を撮るだけにしました。その都市を代表する大聖堂は、どれも大掛かりにきらびやかですが、どこも同じように見える嫌いがあります。

ルプレヒト教会 外観
大聖堂よりも、私は小ぢんまりとした教会を好みます。ウィーン最古の教会であるルプレヒト教会は、閑静なユダヤ人街にひっそりと建っています。私が訪れたのは午後3時くらいで周囲のレストランやバーは扉を閉ざしており、とても静かでした。ただ、ユダヤ人街という場所柄か、警官が二人警備にあたっていました。警官は、静かで穏やかな昼下がりには似つかわしくない光景でしたが、直近の情勢(ガザ紛争)を考えると無理もありません。

聖ルプレヒト ザルツブルクの守護聖人でもある。
教会内部は、近代的なステンドグラスに覆われたシンプルな内装でしたが、私は素朴で無骨な外観のほうを好みます。
この教会の名前の由来になった聖ルプレヒトは、塩を運ぶ船の守護聖人でした。彼が左手に抱えているカゴには、貴重な収入源であった塩が入っているそうです。教会の裏手、緑に囲まれた一角に佇む聖ルプレヒト像がとても印象的で、何時間でも眺めていたい気分でした。

マリア・アム・ゲシュターデ教会 外観
ルプレヒト教会についでウィーンで二番目に古い教会は、マリア・アム・ゲシュターデ教会です。教会の名前は岸辺のマリアという意味だそうで、建てられた当時はすぐ下にドナウ川の支流が流れていたそうです。

マリア・アム・ゲシュターデ教会 内陣
教会の内部は明るく、白壁が清潔な印象を与えていました。川岸の狭い土地に建てられたために内陣は、くの字に曲がっているとのことでしたが、私にはそれを感じることができませんでした。

ペーター教会 内陣
最後に紹介するのは、にぎやかなグラーベンにあるペーター教会です。ぼってりとした緑色のドームとクリーム色の壁が周辺の景観に溶け込んでいます。あまりにも周囲の景色と一体化していることと、外壁の修復工事をしていたために、一瞬、中に入るのをためらってしまいましたが、内部は観光客でごったごえす外の喧騒を切り離し、静かで荘厳な雰囲気をたたえていました。

ペーター教会 ロットマイヤー作:「聖母マリアの被昇天」
この教会の一番の見所は、丸天井に描かれた「聖母マリアの被昇天」です。地味な外観とは裏腹に、内部はきらびやかで美しい装飾が施されていました。
しかしながら、ウィーンの教会にもの足りなさを感じてしまったのは、熱心な信徒に支えられているポルトの教会を訪れた後だったからにほかありません。ウィーンで私が訪れたのは、観光地にある教会だけなので、一概にウィーン市民が信仰とは無縁の生活を送っているとは言い切れませんが、今でも、ポルトの教会で出会った熱心に祈る老婦人の姿が忘れられません。教会は、神を思い、あらん限りの美を捧げるために建てられた場所ではありますが、そこに集う人間の姿があってこそ、命が通う本物の美しさが見えてくるのかもしれません。

シュテファン大聖堂 外観
リンクとよばれるウィーン歴史地区にあるシュテファン大聖堂は、荘厳なゴシック建築です。ウィーンのシンボルともいえるこの大聖堂は、ハプスブルク家の墓所であるほか、モーツァルトの結婚式と葬儀が執り行われた場所としても知られています。

シュテファン大聖堂 内陣
外観の荘厳さとは裏腹に、内部は拍子抜けするくらい没個性的です。内陣に入るには入場料が必要ですが、その周囲は自由に見学することができるので、私は外側から内陣の写真を撮るだけにしました。その都市を代表する大聖堂は、どれも大掛かりにきらびやかですが、どこも同じように見える嫌いがあります。

ルプレヒト教会 外観
大聖堂よりも、私は小ぢんまりとした教会を好みます。ウィーン最古の教会であるルプレヒト教会は、閑静なユダヤ人街にひっそりと建っています。私が訪れたのは午後3時くらいで周囲のレストランやバーは扉を閉ざしており、とても静かでした。ただ、ユダヤ人街という場所柄か、警官が二人警備にあたっていました。警官は、静かで穏やかな昼下がりには似つかわしくない光景でしたが、直近の情勢(ガザ紛争)を考えると無理もありません。

聖ルプレヒト ザルツブルクの守護聖人でもある。
教会内部は、近代的なステンドグラスに覆われたシンプルな内装でしたが、私は素朴で無骨な外観のほうを好みます。
この教会の名前の由来になった聖ルプレヒトは、塩を運ぶ船の守護聖人でした。彼が左手に抱えているカゴには、貴重な収入源であった塩が入っているそうです。教会の裏手、緑に囲まれた一角に佇む聖ルプレヒト像がとても印象的で、何時間でも眺めていたい気分でした。

マリア・アム・ゲシュターデ教会 外観
ルプレヒト教会についでウィーンで二番目に古い教会は、マリア・アム・ゲシュターデ教会です。教会の名前は岸辺のマリアという意味だそうで、建てられた当時はすぐ下にドナウ川の支流が流れていたそうです。

マリア・アム・ゲシュターデ教会 内陣
教会の内部は明るく、白壁が清潔な印象を与えていました。川岸の狭い土地に建てられたために内陣は、くの字に曲がっているとのことでしたが、私にはそれを感じることができませんでした。

ペーター教会 内陣
最後に紹介するのは、にぎやかなグラーベンにあるペーター教会です。ぼってりとした緑色のドームとクリーム色の壁が周辺の景観に溶け込んでいます。あまりにも周囲の景色と一体化していることと、外壁の修復工事をしていたために、一瞬、中に入るのをためらってしまいましたが、内部は観光客でごったごえす外の喧騒を切り離し、静かで荘厳な雰囲気をたたえていました。

ペーター教会 ロットマイヤー作:「聖母マリアの被昇天」
この教会の一番の見所は、丸天井に描かれた「聖母マリアの被昇天」です。地味な外観とは裏腹に、内部はきらびやかで美しい装飾が施されていました。
しかしながら、ウィーンの教会にもの足りなさを感じてしまったのは、熱心な信徒に支えられているポルトの教会を訪れた後だったからにほかありません。ウィーンで私が訪れたのは、観光地にある教会だけなので、一概にウィーン市民が信仰とは無縁の生活を送っているとは言い切れませんが、今でも、ポルトの教会で出会った熱心に祈る老婦人の姿が忘れられません。教会は、神を思い、あらん限りの美を捧げるために建てられた場所ではありますが、そこに集う人間の姿があってこそ、命が通う本物の美しさが見えてくるのかもしれません。
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目指せカメラ女子
私には芸術的なセンスが欠けています。子どもの頃から図工、美術の成績は悪く、絵も工作も散々でした。ついでに言えば手芸も苦手です。ブログ用に写真を撮り始めてからは、写真も下手だということに気がつきました。技術的なことはさておき、美しく見えるアングルを工夫するとか、雑貨をかわいらしくディスプレーして撮影するとかいうセンスがないのです。
よそ様のブログに載っている美しい写真を参考にしながら、その真似をしているうちに、だんだんと写真の面白さに目覚めました。そして、いつしか性能のよいカメラが欲しいと思うようになりました。私がカメラをほしがるだなんて。この不器用で、芸術的センスのかけらもない私が。自分でも、本気かどうかの確信が持てずに数年を過ごしましたが、カメラ熱は過熱するばかり。旅行に出ても観光客の持っているカメラにばかり目がいくようになりました。
以前から気になっていることがあります。一眼保持者はレンズを向けても嫌われることが少ないということです。コンデジ(という言葉も最近知りました。)で写真を撮っていると、時々、嫌な顔をされることがあります。お店などで、店主に断りもなくシャッターを押してしまったときなどは、申し訳ないので、私はその時点でカメラの電源を切りますが、一眼で撮影している人に対して嫌悪感を露わにしている人を私は見たことがありません。一眼、つまりはレンズの長いカメラを見せられると、「君、カッコいいカメラ持ってるね。写真が趣味なの。いいよお撮りなさい。ばしゃばしゃお撮りなさい。」というような心理が働くように思えてなりません。
最近、ついに念願の一眼カメラを購入しました。露出?ロングコートを着た怪しいおじさんのこと?というくらいカメラに関する知識がなかった私ですが、説明書を見ながらなんとか操作を覚えています。などと、大げさですね。今どきのデジタル一眼はシャッターボタンを押すだけで写真が撮れるのです。そのようなカメラ任せの撮影から、自分でシャッタースピードや露出を変えて写真に表情を与えることができたりと、使い方次第で可能性は無限大です。そして、ど素人の私でも、一眼を肩から提げていると、ロンドン市民は喜んで写真を撮らせてくれるのです。恐るべし一眼効果。
よそ様のブログに載っている美しい写真を参考にしながら、その真似をしているうちに、だんだんと写真の面白さに目覚めました。そして、いつしか性能のよいカメラが欲しいと思うようになりました。私がカメラをほしがるだなんて。この不器用で、芸術的センスのかけらもない私が。自分でも、本気かどうかの確信が持てずに数年を過ごしましたが、カメラ熱は過熱するばかり。旅行に出ても観光客の持っているカメラにばかり目がいくようになりました。
以前から気になっていることがあります。一眼保持者はレンズを向けても嫌われることが少ないということです。コンデジ(という言葉も最近知りました。)で写真を撮っていると、時々、嫌な顔をされることがあります。お店などで、店主に断りもなくシャッターを押してしまったときなどは、申し訳ないので、私はその時点でカメラの電源を切りますが、一眼で撮影している人に対して嫌悪感を露わにしている人を私は見たことがありません。一眼、つまりはレンズの長いカメラを見せられると、「君、カッコいいカメラ持ってるね。写真が趣味なの。いいよお撮りなさい。ばしゃばしゃお撮りなさい。」というような心理が働くように思えてなりません。
最近、ついに念願の一眼カメラを購入しました。露出?ロングコートを着た怪しいおじさんのこと?というくらいカメラに関する知識がなかった私ですが、説明書を見ながらなんとか操作を覚えています。などと、大げさですね。今どきのデジタル一眼はシャッターボタンを押すだけで写真が撮れるのです。そのようなカメラ任せの撮影から、自分でシャッタースピードや露出を変えて写真に表情を与えることができたりと、使い方次第で可能性は無限大です。そして、ど素人の私でも、一眼を肩から提げていると、ロンドン市民は喜んで写真を撮らせてくれるのです。恐るべし一眼効果。
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スペイン乗馬学校
ホリデーに行く前には、ガイドブックやインターネットで名所を調べ、絶対に行きたい、時間があったら行きたい、行かなくてもよい場所に分けます。「スペイン乗馬学校」は、行かなくてもよい場所に分類されていました。しかしながら、観光初日に乗馬学校の前を通りかかったとき、偶然にも馬がトラックで搬送される場面に出くわしました。

観光地には似つかわしくない大きなトラックが敷地内に進入してきました。この大きさ、この形、ここは乗馬学校、もしや、トラックの中にはお馬さんが...。私は、そして通りかかった観光客の多くも暑いなかカメラを構えてお馬さんのお出ましを今か今かと待ち受けていました。

一頭、二頭と、次々にお馬さんがトラックから出てきます。私は夢中でシャッターを切りました。間近で見るお馬さん、なんとかわいらしいのでしょうか。
その時、急に馬がヒヒーンといななきました。どうしたどうしたと辺りを見まわすと、観光客用の馬車が通りかかったところでした。互いを牽制しあってか、いたるところでヒヒーンの嵐が始まりました。
「よっ、かわいこちゃん。その華奢な脚で今日もステップ踏むのかい。」
「フン、馬車馬の分際で私たちに気安く話しかけないでちょうだい。いやーねぇ。」
と言っていたかどうかはわかりませんが。

観光客を乗せて走る馬車
馬の姿にすっかり魅了された私は、次の日、朝の調教見学に行ったことは言うまでもありません。このスペイン乗馬学校は、1572年創設の世界で最も古い乗馬学校です。建物は、マリア・テレジアの父カール6世が建設したバロック様式の見事な内装です。馬を怖がらせないための配慮か、室内は撮影禁止です。

午前10時から正午までの間、馬の調教が行われています。チケットを購入して、好きな時間に入退場ができます。私は乗馬には詳しくありませんが、数種類のステップの練習をしていたように思います。見ていると馬にも個性がありました。足元を気にしながら、「私のステップ、本当に大丈夫かしら。」と、不安げに足を動かす慎重な子。自信満々にステップを踏む子。不安げな子は、目線が常に足元にあり、一歩一歩おっかなびっくり踏み出していました。その憂いに満ちた目に釘づけになった私は、その子から目を離すことができませんでした。お馬さんのうるんだような瞳はとても美しいのです。
私は飽くことなくお馬さんとそのステップに見入っていましたが、相棒は、「えっ、これだけ。もっとジャンプするとかしてくれると思ってたのに。12ユーロって高くない?」と不満気でした。いえいえ、私は大満足でしたけれども。

観光地には似つかわしくない大きなトラックが敷地内に進入してきました。この大きさ、この形、ここは乗馬学校、もしや、トラックの中にはお馬さんが...。私は、そして通りかかった観光客の多くも暑いなかカメラを構えてお馬さんのお出ましを今か今かと待ち受けていました。

一頭、二頭と、次々にお馬さんがトラックから出てきます。私は夢中でシャッターを切りました。間近で見るお馬さん、なんとかわいらしいのでしょうか。
その時、急に馬がヒヒーンといななきました。どうしたどうしたと辺りを見まわすと、観光客用の馬車が通りかかったところでした。互いを牽制しあってか、いたるところでヒヒーンの嵐が始まりました。
「よっ、かわいこちゃん。その華奢な脚で今日もステップ踏むのかい。」
「フン、馬車馬の分際で私たちに気安く話しかけないでちょうだい。いやーねぇ。」
と言っていたかどうかはわかりませんが。

観光客を乗せて走る馬車
馬の姿にすっかり魅了された私は、次の日、朝の調教見学に行ったことは言うまでもありません。このスペイン乗馬学校は、1572年創設の世界で最も古い乗馬学校です。建物は、マリア・テレジアの父カール6世が建設したバロック様式の見事な内装です。馬を怖がらせないための配慮か、室内は撮影禁止です。

午前10時から正午までの間、馬の調教が行われています。チケットを購入して、好きな時間に入退場ができます。私は乗馬には詳しくありませんが、数種類のステップの練習をしていたように思います。見ていると馬にも個性がありました。足元を気にしながら、「私のステップ、本当に大丈夫かしら。」と、不安げに足を動かす慎重な子。自信満々にステップを踏む子。不安げな子は、目線が常に足元にあり、一歩一歩おっかなびっくり踏み出していました。その憂いに満ちた目に釘づけになった私は、その子から目を離すことができませんでした。お馬さんのうるんだような瞳はとても美しいのです。
私は飽くことなくお馬さんとそのステップに見入っていましたが、相棒は、「えっ、これだけ。もっとジャンプするとかしてくれると思ってたのに。12ユーロって高くない?」と不満気でした。いえいえ、私は大満足でしたけれども。
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