2014-09

ホリデーは誰のもの?

 ウィーン市街では全身黒ずくめ、アバヤを身にまとったイスラム教の女性をよく見かけました。黒い頭巾をまとってはいるものの、靴やバック、カメラなどから判断すると、彼女たちはとても裕福そうでした。アラビア語を話していた彼女らが観光客なのか、ウィーン在住者なのかは定かではありませんでした。
 彼女たちを見て気づいたことがあります。私がヨーロッパの国々を旅するとき、白人、東洋人の観光客はよく見かけますが、エイジャン(南インド系)、アラブ系、黒人の旅行者にはあまり会うことはありません。若者のグループに彼らが混ざることはありますが、家族旅行をしている姿はごく少数です。また、黒人さんのほとんどはアメリカ人です。
 イギリスには、様々な人種のコミュニティーがあります。欧州在住の非白人コミュニティーの人々は海外旅行をしないのだろうか、というのが私の疑問です。彼らの大半は移民です。それゆえに、旅行をする金銭的ゆとりがないということもあるかもしれませんが、石油王アラブ人は桁違いにお金持ちですし、イギリスのエイジャンコミュニティーが医者や社会的地位の高い職業人を輩出していることは周知の事実です。逆に、白人のイギリス人たちが彼らよりもお金を持っているとも思えません。観光地やホテルですれ違うイギリス人たちは、ごく庶民的な人々です。
 私の知識だけでは結論を出すことはできませんが、その理由をいくつか考えてみました。第一に、長い休暇を取って家族でバカンス、イギリス式に言えばホリデーに出かけるというのは欧州固有の文化であるということ。第二には、移民家族はホリデーとして里帰りをするということ。私の知っているインド人家族は、アメリカやカナダ、オーストラリアに親戚がいるそうで、機会があるごとにそこを訪れています。そして、第三には時期的な問題があります。私が休暇をとることのできる時期は、ちょうど学校の長期休業期間と重なります。そのため、旅行代金が割高になります。賢い移民家族は、それを避けるように時期をずらして旅行に出かけているのかもしれません。旅行のために親が子どもに学校を休ませることが問題になっているというニュースを聞いたことがあるので、これは大いにありえます。
 子だくさんな移民家族、ふと頭に浮かんだのは、黒頭巾のソマリファミリーです。彼らが、システィーナ礼拝堂でミケランジェロの最後の審判を一心に眺めている光景を想像してみました。そして、そこで気づいてしまったのです。実際にはありえそうにないということを。移民家族には、ヨーロッパを旅する価値はあまりないのかもしれません。宗教的な問題も絡んでいそうで、やはり、結論は出そうにありません。

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シェーンブルン宮殿

 ウィーンといえば、音楽の都、モーツァルト、ザッハトルテ、ハプスブルク家などと連想は尽きませんが、そのハプスブルク家の歴代君主の離宮として使用されていたのが、シェーンブルン宮殿です。年間150万人もの観光客が訪れるというこの宮殿、マリア・テレジアの時代に塗り替えられたという明るい黄色が美しく、印象的です。

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シェーンブルン宮殿 外観

 宮殿内を見学するためには、長い長い列に並んでチケットを手に入れなければなりません。私たちがここを訪れたのは8月。晴天で、庭園を散策するにはもってこいの一日でした。言うまでもないことですが、めまいがするほどの行列に並んでチケットを手に入れなければなりませんでした。炎天下の中、事前にチケットを予約しておかなかった自分を呪いました。
 見学できる場所によって、数種類のチケットがありました。私たちはクラシックパスという、宮殿、皇太子の庭園、グロリエッテ、迷路庭園の四箇所を見学できるチケットを購入しました。宮殿内を見学するときは、日本語のオーディオガイドを借りることができました。

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皇太子の庭園 緑のトンネル

 恥ずかしながら私はオーストリアの歴史、すなわちハプスブルク家については詳しくありませんでしたが、ガイドを聞きながらフランツ・ヨーゼフ1世の人生に思いを馳せずにはいられませんでした。
 フランツ・ヨーゼフ1世は、68年(1848年–1916年)にわたる長きにわたってオーストリア帝王として君臨しました。とても勤勉で、死の直前まで睡眠時間を削って国務に従事していたそうです。その姿を垣間見ていたのでしょうか、国民は彼を国父と称し、支持していたそうです。

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美しく手入れされた庭園

 しかしながら、彼の家庭生活は幸せなものとはいえませんでした。母親のゾフィー大公妃と絶大な美貌を誇ったといわれる妻のエリーザベトとの折り合いは悪く、彼女は姑を嫌ってウィーンを留守にすることが多かったといいます。また、一人息子のルドルフは、愛人と謎の変死を遂げました。そのため、皇位継承権は甥のフランツ・フェルディナント大公に与えられましたが、1914年に彼とその妻は暗殺されました。このサラエボ事件は、第一次世界大戦の引き金となり、やがてハプスブルク家を崩壊へと導きました。

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ネプチューンの泉

 フランツ・ヨーゼフ1世は惜しまれながら86歳でこの世を去りました。その後は、フランツ・フェルディナント大公の甥に当たるカール1世が29歳で皇帝に即位しました。しかしながら皇位してわずか2年後の1918年には、ここシェーンブルン宮殿内の「青磁の間」において退位を表明しました。
 「戦争は他家に任せておけ。幸いなオーストリアよ、汝は結婚せよ」と謳ったハプスブルク家は、皮肉にも戦争に破れたことによって、その700年余りに及んだ歴史に終止符をうちました。

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グロリエッテ

 勤勉で国民から愛されたフランツ・ヨーゼフ1世、亡くなるまで懸命に守り続けたハプスブルク家が死後わずか2年で崩壊してしまうことを予想していたでしょうか。自分の幸せを省みることなく、一生を国民に捧げた彼の人生。美しく華やかな宮殿は、彼のようなひたむきな努力の人によって支えられていたのです。
 史実や歴史上の人物に焦点を当てて歴史的建造物や博物館を見学すると、今までとは違った視点で物事が見えてくることがあります。オーストリアでは、彼なしでは歴史を語ることができないほど重要人物であるフランツ・ヨーゼフ1世ですが、日本ではあまり知られていないことが残念です。何も知らずに宮殿を訪れましたが、実直で勤勉な努力の人、フランツ・ヨーゼフ1世の人柄に触れたような気がしました。

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Lady Masala's Diary

 素敵なブログを発見。過去記事も読んでみた。アーリーモーニングティー、掃除の行き届いたお部屋、ヴィンテージの食器に美しく盛られたお料理。夕食だけじゃなく、お休みの日のランチにも手を抜いていなくて、デザートは手作りすることが多いみたい。あぁ、憧れ、ため息。
 ため息の次は、自己嫌悪。ギリギリに起きてドタバタと出勤、掃除は週末にまとめて。売るほどあるヴィンテージ食器はしまい込んであって、いつも同じボウルかプレートしか使わない。毎晩お料理はするけれど、なんだかいつも似たようなものばかりで変化に乏しい。せっかく作ったお料理も大雑把にお皿に盛るだけでセンスのかけらもない。テキトー料理とはいえ、これじゃお料理がかわいそう。
 毎日の食卓に彩を。まずはお菓子作りに挑戦。図書館で本を借りてきた。小麦粉○○g、砂糖○○g、あっ、家に秤がありませんけれども。軽量カップだけでできそうなプリンを作ってみた。砂糖をテキトーに入れたわりにはおいしくできた。思ったよりも簡単。自信がついたから秤を買ってみようかな。
 でもちょっと待って。かぎ針編みの件もあるし。グラニーブランケットに憧れて編み物をはじめたものの、段をかえるごとにどんどんどんどん編み目が増えていく。何度やっても台形になってしまったのでついつい放置。毛糸は何色か買ってあるというのに。
 本当に秤を買う価値がある?ケーキの型なんかも必要だし。キッチンだって狭いのに一体、どこにしまうの?あー、広い家に引っ越したい。そもそもロンドンの家賃、高すぎ。不動産価格をチェックしてみて。家なんて買えないから。
 あぁ、なんだか話しがズレてきちゃった。ステキな食卓のお話。別に無理してお菓子を焼くことはないじゃない。まずは簡単なことからはじめれば。食器は出し惜しみしないでその日の気分やお料理によって替えてみる。盛り付けは彩りよく。フォトジェニックに。

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ヴィーナー・シュニッツェルの謎

 ウィーンに行ったからには「ヴィーナー・シュニッツェル」を食べなくてはと意気込んでいました。ヨハン・シュトラウス1世が作曲した「ラデツキー行進曲」で有名なラデツキー将軍が、ミラノからレシピを持ち帰ったという逸話があります。すっかりウィーン名物として定着しているこの料理は、仔牛のカツレツです。

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特大シュニッツェル ハムやチーズをはさんで揚げるとコルドン・ブルーになります。
ヴォリュームたっぷり 大食いの私でも前菜、デザートをパスしてもお腹がはちきれんばかり。

 このシュニッツェル、どこのレストランでも定番料理として扱われていましたが、メニューをよくよく見るとお肉が「ポーク」や「チキン」と書かれているのを見てびっくりしました。シュニッツェルは仔牛なのでは。ホリデー後に調べてみると、一般的には仔牛が使われますが、ポークやチキンでも構わないとのことでした。
 しかしながら、ヴィーナー・シュニッツェル、ウィーン風と但し書きがつくときには、お肉は仔牛に限るのではないかと思っていましたが、私たちが行った中級レストラン、または庶民的な食堂では、「ヴィーナー・シュニッツェル」と謳ったポークカツレツが堂々とメニューに載っていました。そのようなわけで、私の食べたのはポークでした。それでも充分おいしかったのですが、今度はぜひとも仔牛のシュニッツェルを食べてみたいものです。熱々のシュニッツェルにレモンを絞って食べる。あぁ、よだれが出そうです。

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目論見が外れる

 そもそも、カーブーツセールチャリティーショップで買い集めたけれども、食器棚の奥に眠っていたマグカップを飾りたいがために狭いキッチンに小さな机を置きました。
 気に入ったカップホルダーが見つかるまではと、机にはバラのお皿女王様のクッキー缶、マスタードのビンに入ったスパイスやオリーブオイルを並べました。いろいろなお店でカップホルダーを探しましたが、メタルのものばかりで、私が探していた木製のものを見つけるまでには随分と時間がかかりました。

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 やっとのことで舞台を整え、いよいよ主役の登場となりましたが、いざレトロなバラの横にプーさんやらスマーフを誂えてみると、全くマッチしません。シックな雰囲気が台無しです。私はお花模様のヴィンテージ食器が大好きですが、それと同時に、無類の動物キャラ好きでもあります。買い集めたマグカップは、気づけばほとんどがキャラクターものです。初心を貫いてマグカップに合せて机のディスプレーを変えてもよかったのですが、お気に入りのバラのお皿を動かすなどということは、今となっては考えられません。

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 ごめんよプーさん。また棚に逆戻り。あなたたちを美しくディスプレーする方法をもう一度、考えてみるから許してね。
 レトロな花柄とキャラクターものって共存が難しいです。

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Author:Lady Masala
移民の街ロンドンへようこそ。
各国文化を織り交ぜつつ、
Lady Masala が厳選したイギリスらしいものをご紹介します。
欧州旅行記と自分の足で集めたヴィンテージ、アンティーク コレクションのお披露目も。
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