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2014-07

聖人のど飴

 ポルトの老舗 A Pérola Do Bolhão(ペーロラ・ド・ボリャオン)で一目ぼれして購入したのは、パッケージに十字架を掲げた聖人様をかたどったのど飴です。ポルトガル版 Jakemans(ジェイクマンズ)ともいえそうなこののど飴は、やはりミントベースで数種類のフレーバがあります。店内には色とりどりの背景をバックにした聖人様がきちんと整列していました。フレーバーごとに色違いの袋に入っています。私はユーカリミントのグリーンを購入しました。フレーバーはともかく、グリーンの背景と聖人様のコントラストに惹かれた完全なるパケ買いです。
 
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São Xavier

 ロンドンに戻ってからのど飴について調べてみるると、この聖人様は、日本に初めてキリスト教を伝えた宣教師、フランシスコ・ザビエルだということがわかりました。ザビエル様だと知っていたら全種類制覇していたでしょうに。
 パケ買いでしたが、ほどよい甘さと強すぎないミント味はとてもおいしいく、ますます全種類買っておくべきだったと後悔するばかりです。白いほうは、はちみつミントで相棒の会社へのお土産になりました。一袋90セントと格安だったのに、どうしてまとめ買いしなかったのでしょう。あぁ、私としたことが。今度、どこかで見つけたら全フレーバー制覇してみせます。

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ザビエルハ○などと言ってはいけませんよ。

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みがけば光る

 先日、用事で Golders Green(ゴールダースグリーン)に行きました。ここのハイストリートにはチャリティーショップがたくさんあるので楽しみにしていましたが、その日はユダヤ教の祝祭日、Passover(パスオーバー:ペサハ、過ぎ越しの祭り)と重なっていたらしく、通りにあるお店の多くが扉を閉ざしていました。ユダヤ教の安息日である土曜日もこの通りは閑散としていますが、その日は平日だったため、お店が閉まっていることは全く予想していませんでした。チャリティーも数軒しか開いておらずがっかりしましたが、少ない中の一軒で見事に掘り当てました。

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実は私、この Bronte(ブロンテ)柄が怖かったのです。

 Hornsea(ホーンジー)の Bronte(ブロンテ)です。大き目のキャニスターをびっくりするほど安い値段で手に入れました。最近、チャリティーショップでは、人気のあるコレクタブル商品にはヴィンテージショップ並みのお値段がついていたり、有名なものに関しては「Hornsea 60s」のような但し書きがついてある場合が多いので、これは本当にお買い得でした。

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エッグスタンドを購入して以来、かわいいと思えるようになりました。

 ただしこのキャニスター、フタについているはずのゴムのパッキンが紛失していて、密封することができません。しかも、異臭こそ放っていませんでしたが、表面がべたべたしていて大変、汚い状態で売られていました。個包してあるシリアルバーを入れるために購入したので、フタがしっかり閉まらないことに関しては問題がありません。ベタベタも洗えばきれいになるだろうと特に問題にはしませんでした。(洗うのに2時間近くかかりましたが。)
 このキャニスターを抱えてレジに持っていったとき、スタッフのお兄さんが怪訝な顔で「これ、お買い上げ?」と聞いてきたのがおかしかったです。どうしてこんな汚い、けったいな物、欲しがるんだろうなぁ、この人は。と彼は思っていたのに違いありません。あなたのガラクタ私のお宝。だからチャリティーショップはやめられません。

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ポルト教会めぐり ParII

 ポルトの教会には二種類あります。アズレージョという美しいタイルで飾られた教会と、どっしりとした灰色のレンガを積み重ねて建てられた教会です。レンガの教会は、市庁舎や商店などと紛れてひっそりと建っていることが多いので、その高みにある十字架を見落としてしまいがちです。

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カテドラル外観

 しかしながら、ポルトの教会には、必ずと言ってよいほど入り口付近に目印が立っているので見落とすことはありません。その目印とはおもらいのジプシーたちです。ジプシーは差別用語なので、現在ではトラベラー、または、ロマ族という用語を使用しなくてはならないのでしょうが、私はこの「ジプシー」という響きに流浪の民の悠久のロマンを感じます。

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カテドラル内部のマリア像には日本の仏像的な美しさが

 彼らは教会に近づく人々に、哀れっぽい声でおねだりをします。たいていの場合は無視されますが、だからと言って攻撃的になることはありません。扉を開けられなくて困っている私たちに、「押す。押すよ。」と親切に教えてくれたりもします。私は彼らにお金を渡したことはありませんが、必要以上に嫌悪する必要もないのではないかと思っています。

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トリンダーデ教会のマリア様

 彼らの仕事場はカトリックの国。カトリック教会の入り口。イギリスにもジプシーは住んでいて、彼らは常に社会的な問題を抱えながら生きていますが、公の場所でおもらいをしている姿は見かけません。
 ホリデーでカトリックの国へ行くと、私のホリデーはいつもカトリックの国なのですが、この宗教はやはり懐が深いと思わずにはいられません。

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トリンダーデ教会内部

 もう一つポルトの教会を語る上で忘れてはならないのは「金」です。教会内部の装飾には、ふんだんに金箔が使われています。黄金の祭壇を見たときは、枠組みも全て純金、金の延べ棒で作られているのかと思いびっくりしましたが、実際は、木の彫り物に金箔が貼られているそうです。金は、植民地であったブラジルから運ばれてきました。

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カルモ教会内部

 特に素晴らしいのは、サン・フランシスコ教会内部で、祭壇は見事に黄金で装飾されています。内部は撮影禁止で写真を撮ることができなかったのはとても残念でした。
 キリストの系図「ジュッセの木」や日本やモロッコで殉教したフランシスコ会の宣教師を称える祭壇などがあります。フランシスコ会は、アッシジのフランチェスコが創始者で、ポルトガルには13世紀に設立されました。フランチェスコは清貧の思想を唱えており、最初に建てられた教会堂は小さなものでしたが、建物は徐々に拡大され、大航海時代に得た富によって黄金の祭壇が出来上がりました。

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サン・フランシスコ教会博物館 会議室

 黄金の祭壇は、フランチェスコの思想に反するのではないか。ふんだんに使われている黄金は成金で悪趣味ではないかという考える人も多いようですが、私はサン・フランシスコ教会内部の装飾を美しいと感じました。

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Bond,James Bond

 遅ればせながら映画「Skyfall(007 スカイフォール)」を観ました。007シリーズを全て観ているわけでもなく、特にボンドファンというわけでもない私が言うべきことではないのは重々承知しております。しかしながら、ダニエル・クレイグ演じるところの007は他のシリーズとは明らかに一線を画していました。
 前半の格闘シーン、中盤のボンドガールとの絡み、クライマックスの銃撃戦。アクションシーンは、思わずシュワルツネッガーやブルース・ウィリスの姿を探してしまうほどの本格的なものでしたが、おねえさんが出てくるシーンは、お約束程度の淡泊なものでした。
 007シリーズは、優秀だけれども女ったらしのMI6諜報員ジェイムズ・ボンドが国家の危機を救うという勧善懲悪映画であると私は解釈しています。既存の007には、水戸黄門や遠山の金さんに求めているのと同種の安心感がありました。黄門様の印籠、金さんの桜吹雪、仕事では優秀で女にはモテモテのボンド。
 美形でどんな困難にも上品にさらりと立ち向かうボンド。それでいて、憎めない愛嬌のあるキャラクターを形成していたのは、やはりあの黒髪のせいであったのでしょうか。ショーン・コネリー、ピアース・ブロスナンは最もハマリ役であったと私は思います。彼らが演じるボンドには、穏やかな余裕が漂っていました。
 ダニエル・クレイグが代6代目のジェイムズ・ボンド役に抜擢された時、彼が金髪碧眼であることから、彼のボンド役を疑問視する声が高まりました。しかしながら、彼がボンドを演じた最初の映画、「Casino Royale(007 カジノ・ロワイヤル)」は、「ショーン・コネリー以来の最高のボンドだ」と大絶賛され、興行収入も最高を記録しました。
 この作品は、同シリーズ内でも最もハードなアクション映画に仕上がっていると言えます。クイレイグ以前の007シリーズは、手に汗握ることなく安心して観ていられる娯楽アクション映画の感が拭えませんでした。しかし、それが007の所以でもありました。既存のボンドを欲していた人々にとっては、グレイグの演じるボンドには異質なものを感じずにはいられなかったでしょう。それと同時に、彼のクールでハードなボンドもありなのではないかという認識も新たにしたのではないでしょうか。
 あたりの空気を切り刻むかのように冷たい男、ジェームズ・ボンド。生まれ変わった007の幕開けを歓迎する気運と、既存のボンドを懐かしむ気持ちは、改革と伝統の狭間でゆれる動くイギリス社会の現在を象徴しているのかもしれません。

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