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2011-07

プール・ポタリー

 長く使っていたティーポットを割ってしまいました。そのティーポットは高校時代からの親友が1994年の私の誕生日にプレゼントしてくれたものでした。日本から持ってきて使っていた思い入れのあるものだったのでとてもショックでした。捨てるには忍びないので割れてしまった注ぎ口の部分をボンドで補正して花瓶として使うことにしました。
 新しいティーポットを購入するまでは、アルミの急須を使って紅茶を淹れました。この急須は、引越しのたびにチャリティーショップ行きが検討されましたが、直火にかけられるからという理由でその難を逃れてきました。
 私はティーバックの紅茶でもティーポットで淹れます。そのほうが紅茶の味と香りが引き立つからです。しかしながら、アルミの急須で淹れた紅茶はあまりおいしいとは感じられませんでした。新しいティーポットはお気に入りが見つかったときに買えばよいと悠長に構えていた私ですが、早くおいしい紅茶が飲みたい一心で、すごいチャリティーで見つけたコーヒーポットを購入しました。
 ティーポットは形が丸いほど紅茶がおいしくなるそうですが、土のぬくもりが紅茶をまろやかにするのでしょうか、このコーヒーポットで淹れた紅茶は充分においしいです。栗色も素敵です。この色はポットとしては一般的ですが、立ち姿に凛々しさを感じてしまうのは所有者の贔屓目でしょうか。

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Poole Pottery Chestnut
 このコーヒーポットは、Poole Pottery(プール・ポタリー)の製品で、パターン名は Chestnut(チェストナッツ)です。1960年代に製造されたもので Robert Jefferson(ロバート・ジェファーソン)のデザインです。
 プール・ポタリーは、1873年に Dorset(ドーセット州)の Poole(プール)で創業された陶磁器メーカーです。もともとは商業用のタイルを製造していた会社ですが、第二次世界大戦、前後にはテーブルウェアも製造するようになりました。特に有名なのが1930年代から80年代にかけて製造された Twintone(ツイントーン)シリーズです。シンプルな二色を上品に組合わせたテーブルウェアは現在でも多くのコレクターたちの憧憬の的です。
 プール・ポタリーは、2006年に倒産の危機を迎えましたが Lifestyle Group(ライフスタイル・グループ)の傘下に入り現在も Poole Pottery の名で製品が作られています。

参考文献:Wikipedia

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French Elegance

 恒例のカーブーツセールでミルクガラスのお皿とシリアルボールを見つけました。雰囲気は JAJ Pyrex(JAJ パイレックス)に似ていますが、裏を返してみると arc arcopal(アーク・アルコパル)の刻印がありフランス製であることがわかりました。
 Arc International(アーク・インターナショナル)は、フランス北部の Arques, Pas-de-Calais に本社をおき、ガラス製のキッチンウエアを製造販売しています。その歴史は古く創業は1825年です。グラスやクリスタルガラス製品の品質には定評があり、現在では欧州向けの Pyrex の商品をライセンス販売しています。アルコパルは、1958年にこの会社から誕生したミルクガラスを使ったキッチンウエアのブランドです。残念ながら現在はその製造が停止されています。

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Arcopal Gold(or Golden) Onion
 たまねぎの絵柄がフランスらしいお皿とシリアルボールです。一枚、形の違うお皿は同じくミルクガラスでできていますがイギリス製です。他のアルコパルのデザインも調べましたが、イギリス製の JAJ パイレックスとは若干趣を異にしているように思いました。アメリカ製のオールドパイレックス、JAJ パイレックス、アルコパルと、やはり少しずつ違った個性を持っているようです。

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Arcopal Cereal Bowl
このシリアルボウルを見つけたとき、巨大なマルセイユ石鹸を入れようと思いました。

参考文献:Wikipedia

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ホウロウ三兄弟

 ホウロウにはシンプルで飾らない潔さがあって私は好きです。しかしながら、ある人にとってみるとホウロウには、安っぽいイメージがあるようです。確かに白地に青い線の入ったホウロウ製品には、中国や東欧の旧社会主義国の労働者向けの食堂や、政治犯を収容する刑務所の食事を給仕する食器として使われていたようなイメージがなきにしもあらずです。

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シンプルなホウロウの食器とマグカップ
 チャリティーショップから来フタつきカップに兄弟ができました。
 フタなしカップと食器はカーブーツセールで購入しました。どちらも中国製です。値切りようのないくらい安い金額を提示した売り手のイギリス人の上品そうなご夫人は、「こんなものに値段をつけるなんて恥ずかしいわ。」というような申し訳なさそうな表情をしていました。
 私にとってはダークなイメージの白青ホウロウですが、キャンプなどのアウトドアでも活躍するそうです。意外と健全で明るい一面も併せ持つ白青ホウロウです。

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Urban Animals

 ロンドンの街角にはよくキツネが出没します。ロンドンには大都会のイメージがありますが、住宅街の片隅にキツネたちは生息し、夜な夜な徘徊しては悪さをして付近の住人を困らせます。
 ゴミや植物をあさる程度であればかわいいものですが、時として人間の赤ん坊を襲うこともあります。数年前、ロンドン市内で双子の赤ちゃんがキツネに襲われて大怪我をしたという痛ましい事故が起りました。暑い日で、開け放たれた窓からキツネが侵入したそうです。
 キツネはエキノコックスという恐ろしい病原菌を持つ害獣であると言われて育った私は、キツネに餌付けをしようとは思いませんが、自宅の庭にやって来るキツネをかわいがる人も少なくありません。

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公園で日向ぼっこをするキツネさん

 キツネをはじめ、ロンドンでは多くの鳥や動物を見ることができます。

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 かわいらしい姿で人々の心を癒す反面、悪さもする American grey squirrel(アメリカン・グレー・スクイール)、通称ハイイロリスさん。
 同僚は自宅の庭を荒らすリスたちに業を煮やし、とうとうリス専用の罠を購入しました。ピーナツバターやシリアルバーなどを仕掛けておくとよいそうです。(私も罠にはまりそうです。)

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 公園の池にカモなどの水鳥がいることは珍しくありませんが、Pitzhanger Manor House(ピッツハンガー・マナーハウス)の敷地内にある公園の池には時々、サギが飛んできます。

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Ring-necked parakeet(リングネックト・パラキート:ワカケホンセイインコ)
 ロンドンにはスズメやカラスが少ない代わりに、Robin(ロビン:コマドリ)や Magpie(マッグパイ:カササギ)が多く生息しています。それらの野鳥を凌ぐ勢いで、このパラキートが増殖を続けています。
 もともとの生息地はインドやスリランカですが、ペットとして飼われていたものが逃げ出して野生化しました。1970年代から比較的、冬が温暖なイギリス南東部で観測されるようになり、その後も数を増やし続けています。外来種であるパラキートの数が増えすぎると生態系を乱す恐れがありますが、色鮮やかなパラキートが群れを成して飛んでいる姿は圧巻です。鳴き声が大きいことでも知られています。

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Richmond Park の Fallow Deer(ファロウ・ディア:ダマジカ)
 Richmond Park(リッチモンド・パーク)内に生息するシカは、17世紀に狩のために放たれたシカの末裔が野生化したものです。賛否両論がありますが、年に一度、人間の手によって間引きが行われています。

参考文献:British Garden Birds

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bottles

 ヴィクトリアンボトルを集め始めてから、普段の生活でもボトルをしげしげと眺めるようになりました。オリーブオイル、ドレッシング、お酒、よく見ると現代のボトルもなかなかの風格を兼ね備えています。普段、見慣れたものでも新たな目線で見ると新鮮に見えるものです。

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近所のスーパーのお酒売場にて
 エールのボトルにはかわいいラベルが貼られているものが多いです。

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The Sherlock Holmes Museum 書斎
 棚には数々のヴィクトリアンのボトルが並んでいます。ホームズが趣味にしていた化学実験に使われた薬品の数々です。

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スペインのミネラルウォータのボトルとヴィクトリアンボトル

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シャーロック・ホームズ博物館

 世界中のシャーロキアンが憧れる The Sherlock Holmes Museum(ザ・シャーロック・ホームズ・ミュージアム)をご紹介します。私はシャーロキアンではありませんが、ヴィクトリア朝の雰囲気を味わうために足を運びました。

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The Sherlock Holmes Museum 外観
 博物館は Baker Street(ベーカー・ストリート)221b 番地に建っています。私がホームズの下宿を訪れたとき、レストレード警部が事件の相談をしに彼を訪れたところでした。というのは冗談ですが、博物館の入口である玄関前には博物館の男性スタッフが警察官のコスチュームで立っています。彼らは記念撮影にも気軽に応じてくれます。

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ブループラーク
 シャーロック・ホームズとワトソン博士は1881年から1904年までこの下宿に住んでいました。勿論、彼らはアーサー・コナン・ドイルが描いた推理小説の登場人物で実在はしません。小説の中で彼らが住んでいたとされる場所にブループラークが掲げられています。彼らは架空の人物ですが、この博物館を訪れると、彼らの生きた時代の雰囲気をひしひしと感じることができます。

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ホームズとワトソンが共有していた書斎
 ホームズとワトソンはミセス・ハドソンの家に下宿していました。ホームズの寝室と二人が共有していた書斎は二階にあります。暖炉の隣にはホームズの机があります。趣味の化学実験の道具が所狭しと並べられています。彼が演奏するストラディヴァリ製のヴァイオリンも見えます。
 暖炉の前にあるテーブルの上のシルクハット、Deerstalker Hat(ディアストーカー・ハット:鹿撃ち帽)、虫眼鏡やパイプは自由に手にとって記念撮影をすることができます。

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ワトソンの机上にある軟膏の缶と Pyrex 製注射器の箱(左) 掃除機(右)

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ホームズの部屋
 ホームズの部屋には美しいヴィクトリア朝の家具が設えられています。彼が事件解決のために使っていた道具も展示されています。私が行ったときにはメイドさんがお掃除中でした。博物館の女性スタッフはメイドさんの格好をしています。
 この建物は1815年の建築で、1860年から1934年まで実際に下宿屋として使われていました。現在は、第二級重要文化財に指定されています。

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ホームズの宿敵 ジェームズ・モリアーティ教授
 館内にはホームズやワトソンをはじめ、主要な登場人物の蝋人形が飾られています。モリアーティ教授は「最後の事件」でホームズと対決し、ホームズもろともライヘンバッハの滝で転落死を遂げました。彼はもともと、シャーロック・ホームズシリーズを終わらせるために作り上げられた人物でした。そのため、ホームズと同等の知能が与えられました。ドイルの意に反して、読者からのホームズ復活への要求が高まったため、それを受けたドイルは後にホームズを復活させました。

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ギフトショップ
 ギフトショップには入場料(大人£6.00、16歳以下£4.00【£1.00≠¥120】)を支払わなくても立寄ることができます。写真のようにヴィクトリア風の家具に商品がディスプレーしてあります。お手洗にもヴィクトリアンの香りが漂っていました。

参考文献:The Sherlock Holmes Museum 公式ホームページ


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品の良いご婦人

 私は以前、カーブーツセールHORNSEA(ホーンジー)の Heirloom(ヘアルーム)シリーズのカップ&ソーサーを購入しました。新しい洋服を買うとそれに合う靴やカバンが欲しくなるのと同様に、カップを持っていると同じシリーズの他の食器も欲しくなります。

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HORNSEA(ホーンジー) Heirloom(ヘアルーム)
 購入時には気づきませんでしたが、色違いです。カップ&ソーサーはレイクランドグリーンですが、ジャムポットはオータムブラウンです。ジャムポットにはブラウンシュガーが入る予定です。

 今回も同じカーブーツセールでヘアルームのジャムポットを発見しました。私が欲しそうにポットを眺めていると、売主の上品そうな初老のご婦人が値段を教えてくれました。コンディションがとてもよく、この金額でも充分に安かったのですが、私はいつもの流儀に則って値切りました。
 いつもの流儀とは、とても控えめに、しかし、いきなり半額を提示することです。私が恐る恐る「~ポンドではどうでしょうかか。」と切出すと、ご婦人は「あらまぁ、困ったわねぇ。それは無理だけど間をとることはできるわ。」と、とても上品に値引きをしてくれました。私は喜んでジャムポットを購入しました。
 私が値切ることに成功したことを見て取った周りの人々は口々に、言い値よりも安い値段を求め始めました。ご婦人は私の顔を見て「あら、あなたのせいでこんなことになってしまったわ。困った人ね。」と言って上品に微笑みました。私も微笑み返しながら、彼女のように上品に年をとりたいものだと思いました。

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