2017-04

仙人のいる場所

 一時帰国中に日本で働いていたときの先輩方にお会いしました。まず驚いたのは、数年ぶりだというのに皆さん全く変わっていなかったということでした。私がその会社に入ったのは15年以上前のことでしたが、その頃と比べても、年をとったとか、感じが変わったとかいうことはありませんでした。髪形や服装まで当時のままのように見えました。もしかして、タイムスリップしてしまったのではと思うほどでした。
 その中のお一人、Yさんは、私が働き始めた頃にはすでにその会社に10年くらいお勤めされていました。その頃から既に同僚の皆さんに、「この10年、Yさんは全く変わらない」と噂されていたそうです。ということは、かれこれ30年近くその若さを保ってらっしゃるということになりましょう。彼女はむかしからボーダーの服がお好きで、その日もワンピース姿でした。
 皆さん年はとらないし、飄々としていて、その会食はまるで仙人の会合のようでした。私もその仲間に入れていただけるのかどうか心配でしたが、あっという間に、彼女たちのペースに引き込まれて、楽しい時間は過ぎてゆきました。
 更年期障害や日々の出来事など、話題は世俗のどこにでもあるようなことでしたが、「そんな日常の瑣末なことなど、どうってことないのよ」という彼女たちの振る舞いは、見る者に快い安心感を与えるに違いありません。少なくとも私は感じ入り、じわじわと温かい気持ちになりました。
 私も彼女たちのように、こだわりすぎないで、自分を持ちながら、逆らわないで、日々、暮らしてゆけたらと思います。
 何年か後に、私が一時帰国をするとき、また皆様とお会いできた嬉しく思います。

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甘やかさないでくださいね。

 今回の帰国でとても驚いたことは、アジアからの観光客の増加です。彼らの振る舞いにも多少の問題があるようですが、私の友人などは、彼らのことを快く思っていないようでした。しかしながら、日本人には、昔からアジア人を低く見て、西欧人を高く扱う傾向があることも否めません。
 相棒は、観光地に行くたびにちやほやされました。彼がイギリスから来たと言うと、「アメリカ人やオーストラリア人は珍しくはないけれど、イギリスから来られる方はそう多くはない」と、シェイクスピアや歴史の話をはじめる方が何人もいらっしゃいました。難しいことを通訳させられたうえに、教養のなさが次々と露見するたびに冷や汗たらたらの私をよそに、相棒は王様のように祀り上げられて会話が終了するのでした。
 話しかけてこられるのは、外国に興味のある方や英語を勉強中の方が多いようでした。声をかけていただいたり、お話をするのは、私たちとしてもとても嬉しいことですが、どうか、彼をそんなに甘やかさないでくださいね。彼が調子に乗って、悪い子になってしまうといけないですから。 

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暗闇の中でひとり遊ぶ

 イギリスの法律では、10歳以下の子どもを大人の付き添いなしに外出させることができません。また、子どもだけを家にいさせることも禁じられています。学校の送り迎えや、外遊びにも大人の監督が必要で、共稼ぎの家では、そのために人を雇ったりすることもあるようです。
 日本では、子どもを持つ女性の社会進出が難しいという話を聞きますが、イギリスでも、子育ての期間中は、夫婦で時間や日にちをずらして働いたり、託児所やナニー(イギリスでは、ベビーシッターよりもナニーという言葉が一般的です)に子どもを預けなくてはならないそうです。その額があまりにも高額なために、夫婦のどちらかが専業で子育てをするのが一般的だという話も聞きます。
 と、話が横道にそれましたが、イギリスでは、大人の付き添いなしに子どもだけが外を歩いていることはまずありません。日本では、子どもたちどうしで学校に行って帰ってくること、外で遊ぶことは当たり前のことです。しかし、私は一時帰国中に、そのような光景を見かけるたびにドキっとし、近くに大人がいないかを探してしまいました。
 日本滞在中は、ロンドンで言えば Soho(ソーホー)のような歓楽街にマンションを借りました。街の中心にあるので交通費も安く済みます。そのような立地のよさにもかかわらず、家賃が安かった点が決め手となり、そこに住むことになりました。
 午後4時ともなると、タクシーでご出勤する女性が多く住んでいる地域で、隣の部屋に住む女性も、小さな子どもを抱えて夜の街で働いていたようでした。そこの3歳くらいになる男の子は、日が暮れてた後もマンション前の歩道で一人で遊んでいることがよくありました。日本には、そのような子が当たり前にいるとは思いたくありませんが、暗闇の中で遊ぶ子どもの姿は、私を暗い気持ちにさせました。

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理解するということ

 日本に一時帰国をする度に、何物にも代え難いと思うことは、「ごはんがおいしい」ことと、「全てを理解することができる」ということです。料理を作りながらテレビを見ていても、テレビの内容が全て理解できた上に、家族が話していることまで分かるというようなことは、日常、母語に囲まれて生活していると無意識のうちに誰もがやってのけていることです。しかしながら、外国語の中で生活をしていると、これは、なかなか高度な技術であるということに気がつきます。
 私の英語レベルでは、集中しなければテレビを見ていても全てを理解することはできません。また、複数の会話を同時に理解することも困難です。その複数のうちに日本語が混ざれば、無条件で日本語だけを理解します。
 今回の帰国では、旅行の手配から、日本での諸手続きまでを全て自分でこなしました。当たり前のことですが、相手の言っていることが分からずに困ったということはありませんでした。聞くと同時に理解する、この感覚は、私がイギリスでの生活と引き換えに失ったものです。
 外国語に囲まれていると、聞いただけでは充分ではなく、その情報をもとに少し考えてみないと全てを理解することができないことがあります。私はロンドンで生活していて、100パーセント自信を持って理解できていると感じたことは、ただの一度もありません。相手の言っていることはある程度までは理解しているつもりですが、真意までは汲み取ることができていないような気がしています。それは、私があまりにも疑り深い性格であることが影響しているからかもしれませんが。
 逆に相棒は、日本で四六時中外国語に囲まれて、周囲で何が起こっているのかも、自分がどこにいるのかもわからずに、苦労したようです。看板には横文字が多いと思っていましたが、肝心なところは日本語で書かれている場合が多く、ロンドンでの私の日常を疑似体験できたのではないでしょうか。

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日本で驚いたこと

 一時帰国をする際には、ホテルや実家、友人の家に滞在して旅行者として過ごしますが、諸事情により今回は、短期間でしたがマンションを借りて生活をすることになりました。そのような意味では、何年かぶりに日本で暮らしたことになります。日本を離れて10年以上が過ぎましたが、イギリスでの生活が当たり前になりつつある私にとっては、驚くべきことがたくさんありました。
 その一つは、野菜や果物の値段がとても高いことでしでした。私にとっては幸運なことに、今回の一時帰国の際はポンド高でした。それでも、日本の物価は数年前の帰国時よりも確実に上がっていたことを感じました。消費税が引き上げられたこともありますが、スーパーで買い物をしていると、食品、特に野菜や果物が高いことに驚かされました。
 イギリスの物価は日本に比べて高いですが、選り好みをしない限り食品は安価です。リンゴやプラム、オレンジなどは一山(5個くらい)1ポンド程度です。私が日本に滞在していた頃、1ポンドは200円近くまで値上がりしていましたが、イギリス人にとって1ポンドは100円の感覚です。日本では、桃3つに500円以上のお値段がついていました。野菜も高く、滞在中は冷凍の枝豆ばかりを食べていました。枝豆は安くて、毎日食べてもおいしかったです。
 もう一つは、日本の電圧がイギリスと比べると低いということです。日本の電圧は100V、イギリスでは220-240Vです。滞在先のマンションは家具付きで、ケトルもありました。ヨーロッパ式のケトルと同じ形をしていたので、イギリスにいる感覚でお湯を沸かしましたが、待てど暮らせど沸騰しません。ケトルが壊れているのかと疑いましたが、ただ単にお湯が沸くのに時間がかっていたのでした。電圧が低いと、お湯が沸くのに時間がかかります。炊飯器も同じことで、ご飯が炊けるのも、イギリスにいるときに比べると倍くらいの時間が必要した。
 他にも、湿度が高くて洗濯物がなかなか乾かないこと、外でお手洗いに行くときはハンカチが必要なこと、一眼カメラを持っている人が思ったよりも少なかったことなど、驚いたことや、なるほどと思ったことはたくさんありました。しかしながら、相棒が、私の作る日本食が偽物であったことに気づいたことに比べれば何ということはないでしょう。

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ロンドンの歴史が全てわかる「ロンドン博物館」でヴィクトリア朝にタイムスリップ

日英比較、ゴミ・リサイクル事情

 日本滞在中に驚いたことの一つは、ゴミの捨て方、リサイクルが細分化していて複雑なことでした。ロンドンでのゴミ・リサイクル事情と日本のそれとを比較してみましょう。

・ゴミ
 私はフラット(集合住宅)に住んでいるので、外にある住人専用のゴミ箱に捨てます。収集は週に1度ですが、いつでも捨てに行くことができます。ガレージのような建物の中にゴミ箱があるので、キツネや犬が荒らすことはありません。また、ロンドンにはカラスはほとんどいません。
 一戸建ての場合は、カウンシル(役所)から戸別のゴミ箱が支給されており、週に一度そこから回収されます。中身があふれ出さない限りは、フラットの住人と同じように捨てたいときに捨てたいだけゴミを入れられます。
 ゴミの収集は税金で賄われており、日本のように有料化はされていません。

・リサイクル
 指定された容器(または袋)を週に1度、決められた曜日の朝に家の前に出しておきます。容器や袋は無料でカウンシルから配られます。容器の場合は、プラスチック、コンポストにするための生ゴミ、それ以外に分けられますが、私の住んでいる地区では、フラットの住人には袋が配布されており、リサイクルできるものは全部まとめて一つの袋に入れます(フラットからはコンポスト用の生ゴミの収集はされません)。リサイクルが推奨されていますが、面倒くさいという人はゴミと一緒に捨ててしまっても、お咎めはありません。

 私は、ペットボトルや食品が入っていた缶などはすすいでから袋に入れるなど、ロンドン市民としてはかなり几帳面にリサイクルをしているつもりです。そのような私ですが、日本のリサイクル・ごみ収集日カレンダーを見たときには、正直、げんなりしました。新聞紙とダンボールは雑紙ではなく、収集日も異なるということを知り、余計に頭が混乱しました。「そもそも、雑紙って一体、何のことでしょうか」
 友人に相談すると、「製品パッケージにリサイクルの表示が明記されているから」との、きわめて明快な回答が返ってきました。それからは、ただただ指示通りにリサイクルに励みました。自分で分類を考えなくてもよいのはとても楽でしたが、ペットボトルからラベルとキャップを外すのは面倒だと思いました。
 べっとりとツナがこびりついた缶が平気でリサイクルされているロンドンでは、日本のシステムは通用しないはずです。だからこそ、「リサイクルできる物とそうでない物とに分けるだけで充分です」という方法に落ち着いたのでしょう。
 月曜日は一般ゴミ、火曜日はペットボトル、隔週水曜日は雑紙、などと指定をすると、ロンドン市民の頭は混乱しそうです。ゴミとリサイクルの方法は、ロンドンのほうが楽チンでいいや。と、思ってしまう私は日本人失格でしょうか。

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ロンドン「シャーロック・ホームズ博物館」ヴィクトリア朝の香りが漂う シャーロキアンの聖地

憧れの客室乗務員

 私が女子大生の頃、旅客機の客室乗務員は憧れの職業でした。航空会社の就職試験に向けて、大学の他にも専門学校や英会話スクールに通っている学生もいましたが、競争率は高く狭き門でした。
 私は語学ができるわけでも容姿に自信があるわけでもなかったので、その職業を目指したことはありませんでしたが、ステキだなと思う気持ちは常に持ち続けています。
 客室乗務員の集団とすれ違うとき、彼女たちのいる空間が華やいで見えることがあります。特に、ヨーロッパの空港でツルのマークの制服を目にするときには、思わず見とれてしまいます。
 イギリスで暮らすようになってから飛行機に乗る機会が増えました。ヨーロッパのエアラインには男性の乗務員もおり、日系のようにいつも笑顔できめ細やかなサービスを提供してくれるとは限らないということを知りました。ただ、私はいつも日本に帰るときだけは日本の航空会社を利用していたので、長時間のフライトも快適に過ごすことができました。
 今回、初めてコードシェア便を利用しました。客室乗務員は一人を除いて全てヨーロピアン。乗客のほとんどは日本人でしたが、日本人の乗務員は一人だけでした。ただ、彼女は限りなくヨーロッパ的なマナーで業務に励んでいました。
 何かのコラムで読んだことがありますが、日本人だからといって、日本的なサービスを提供しすぎると、乗客はその乗務員を指名するようになり、本人の手が回らなくなるばかりではなく、結果的に同僚の担当領域を侵害することにもなるのだそうです。欧米では、同じ仕事を手がける仲間とはいえ、他人の持ち場に口をはさむことはタブーとされています。
 日本人の客室乗務員は、淡々と自分に与えられた仕事をこなしていました。しかしながら、日本人として日本人的なサービスを求める乗客には、そんな彼女の姿は少し怠慢に見えたかもしれません。ヨーロッパ社会で、日本人として日本人のために働くのは大変なこともあるのだろうと、私はひそかに彼女に同情を寄せたのでした。

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Column Latte さんにてコラムを書かせていただくことになりました。よろしければそちらもご覧ください。
イギリスとアメリカ、英単語の違いが面白い!日本人が間違えやすい「英語」と「米語」の表現方法

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各国文化を織り交ぜつつ、
Lady Masala が厳選したイギリスらしいものをご紹介します。
欧州旅行記と自分の足で集めたヴィンテージ、アンティーク コレクションのお披露目も。
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